本物のエイリアンと遭遇した 映画『エイリアン』の名優
Billede fra Wikimedia commons

本物のエイリアンと遭遇した 映画『エイリアン』の名優

ヤフェット・コットーは非常に才能ある俳優だ。『エイリアン』では、SF作品における黒人キャラクターの草分けとなり、『007 死ぬのは奴らだ』では、ジェームズ・ボンドの敵役を演じた。エミー賞にノミネートされた経験もあり、正真正銘の名優である。そんな彼が打ち明けた。「この件について他人に話すのは初めてだよ」
26.9.17

「これはスペシャルなインタビューになる」と私は理解したが、同時に冷静でもあった。リドリー・スコット(Ridley Scott)監督の映画『エイリアン』(Alien, 1979)で、エイリアンに殺害されたデニス・パーカー(Dennis Parker)役の俳優ヤフェット・コットー(Yaphet Kotto)に、そのシーンについての詳細をインタビューするつもりだった。そう、いたってシンプルなインタビューの予定だった。しかし、彼のエージェントであるライアン・ゴールドハー(Ryan Goldhar)とメールでやりとりするなか、あるメールの末尾にこんなひとことが添えてあったのだ。「コットーは、『フィリピンでUFOに遭遇した話について興味はあるか?』とあなたに聞いています」

コットーのメッセージを私に伝えるゴールドハーは、いったいどんな気持ちでメールを打ったのだろう。コットーは非常に才能ある俳優だ。彼はこれまで、さまざまな賞を獲得してきた。エミー賞にノミネートされた経験もある。『エイリアン』では、SF作品における黒人キャラクターの草分けとなったし、『007 死ぬのは奴らだ』(Live And Let Die, 1973)では、Dr.カナンガ(Kananga)というジェームズ・ボンド(James Bond)の敵役を演じた。すばらしい栄誉だ。彼の出演作品リストは計95本にもおよび、俳優としての評価も確立されている。それにもかかわらず、〈ショービズの生ける伝説〉とも呼べるヤフェット・コットーが語りたいのは、生涯にわたる〈UFO〉、そして〈本物のエイリアン〉との関係なのだ。

Advertisement

私は長らくあなたを追ってきましたが、インタビューに応じるのは本当に珍しいですよね。もちろん、UFOやエイリアンについての話も私は知りませんでした。

ご存知のとおり、私は基本的にインタビューは受けない。これまで5~6人がインタビューの申し入れてきたけど、全て断った。でも今回は特別だ。私の宣伝担当が、エイリアン体験について訊きたがっている記者がいる、と教えてくれたから、どうしても応えなければ、と考えたんだ。UFOやエイリアンとの付き合いは、もう50年以上になるからね。

9歳か10歳の頃。場所はブロンクスだ。外出を禁止されていた私は、部屋の窓から通りを眺めていた。子どもたちが野球の真似ごとをして遊んでいた。そして後ろを振り返ると、〈そいつ〉が立っていた。身長は少なくとも5~6フィート(152~182cm)で、細長い頭をしていた。突然現れ、私の背中に跳びかかり、そして消えた。それ以来さまざまな経験をするようになり、フィリピンで、『エイリアン』の撮影で、いろいろなものを目撃するようになった。

歳をとってから、それが何だったのか理解した。若い頃は、自分がいったい何を体験しているのか、わからないままだったんだ。だから誰にも話さなかった。いろんな経験が身に降りかかってきたが、とある〈すごいこと〉が起こるまで、心にしまったままだった。あと、こんな話もある。俺が引っ越すたびに、何らかのタイミングで家の上に煙の輪のようなものが現れるんだ。雲とはまったく違うから、いったいどこから発生したのか不思議だった。そういう状況が10~15年間続いた。他のUFO目撃談では聞かない話だろ? それに、私は、一時的な記憶喪失を経験している。何回かは、あまりに長い時間の記憶を喪失している。もしかすると、拉致されていたのではないかとおもう。

ある晩、フィリピンの事務室にいたら、妻と給仕が「外にきてくれ!」と呼ぶんだ。外に出てみると、どでかい煙の輪が家の上に浮かんでいた。彼らに、「何か見たか?」と尋ねると「巨大なUFOを見た」という。ヤンキースタジアムを逆さまにしたくらいの巨大なUFOだというんだ。かなり怖がっていたね。そしてその2~3日後、俺自身もそれを目撃した。空を完全に覆ってしまうくらいの大きさだった。月も星も、全て。本当にデカかった。思わず「ジーザス・クライスト…」とつぶやいてしまったほどだ。あれにはかなり参ったね。あんなのを見たら、精神的にだいぶやられる。誰だってそうだ。正直にいえば、とにかく怖かった。3~4日は立ち直れなかった。

(笑)。もちろんない。IQだって196ある。もしそうだったら、宇宙人の存在を主張する、同じような経験をした大勢の人たち全員に精神疾患があることになる。そのなかには、カナダの元国防相ポール・ヘリヤー* も含まれるな。

どうしてあなたはUFOに何度も遭遇する特別な体質になったのでしょう?

わからない。〈モノ〉を本当に何度も見すぎているから、自分は特別なんだ、と感じるようになった。〈モノ〉っていうのはやめよう、無礼な表現は避けたい。とにかく、彼らは俺たちのあとをついて回っているようだ。私がいるところに現れる。たとえばフィリピンのマニラで、朝のランニングをしていたときの話だ。起きて、アシスタントと外に出てランニングを始めた。まだそんなに走ってない段階で、例の〈飛行物体〉が現れた。アシスタントは完全にビビって、「見てください!」と叫んだ。私はそれに対して、「そうだな」と返し、そのままにした。飛行物体はあとをついてきてたんだ。アシスタントは友人全員にその体験を話していたよ。次の朝、また、ランニングの準備をしていたとき、心を落ち着かせて、「昨日見たものは嘘だった。もし今日2機現れたなら信じよう」と自分に言い聞かせた。そして外に出たら、確かにUFOが2機浮かんでいたんだ。その次の日には3機になっていた。まるでこちらの要求に従っていたようだった。

Advertisement

私の体験は、映画『エイリアン』とは何の関係もない。手渡された脚本はすばらしかったし、たった72ページしかなかった。それだけだ。ただ、『エイリアン』のセット…宇宙船のなかで、私だけが気づいたものがある。主人公を演じたシガニー・ウィーバー(Sigourney Weaver)が、宇宙船を自爆させるためにスイッチを入れた装置に〈シンボル〉があった。作品内の宇宙船とはまったく関係がないシンボルだ。俺はそれを何度も目にした。古代エジプト文字のヒエログリフのようなシンボルで、俺はその解読を試みた。俺は解読ができたんだ。

そんな出来事もあったけれど、『エイリアン』の脚本は、映画史において最高傑作と呼べるものだ。何度も読んだ。それにこの作品は、かつてアフリカ系アメリカ人俳優にはなかった機会を俺に与えてくれた。SF映画作品で、黒人俳優が活躍する門戸を開放した作品だ。それ以前は、教会のシーンや聖歌を歌うシーンくらいでないと、黒人は映画に起用されなかったんだ。

あのシーンの撮影のために現場入りしたら、それまでと雰囲気がガラッと変わっていた。撮影クルーは、彼ら自身を保護するために白のゴーグルとプラスチック製のマスクを装着していたから、手術室に入ったみたいだった。事前に、俳優への説明はなかった。撮影開始後、ケインの胸部を食い破っておかしなモノが現れると、皆パニックになったし、トラウマにもなった。俺たち全員だ。私は、それまでに体験してきたエイリアンやUFO絡みの全ての経験を思い出したよ。そのときの私は、もはやUFO研究家だった。実際に宇宙人に関わる体験をすると、内面はすっかり変わってしまう。今、自分は彼らの監視下にある、と考えるようになる。

とにかく嫌だったよ。『ブルーカラー/怒りのはみだし労働者ども』(Blue Collar, 1978)という作品にリチャード・プライヤー(Richard Pryor)と出演したとき、俺の黒いシャツには〈心の眼〉がプリントされていた。丸のなかにさらに丸があり、その中心に白い星がある、そんなシンボルだ。ヨガナンダ (Yogananda)* が説いた〈心の眼〉を表すシンボルで、瞑想を極め、上を目指せば開眼する。

『ブルーカラー/怒りのはみだし労働者ども(Blue Collar)』(1978年)