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Alle foto's door Esluna Love, bewerkt door Djanlissa Pringels

元ポルノスターが教えるセックステープの作り方

インターネット上に自分をさらけ出す前に知っておくべきこととは。

この記事はVICE Netherlandsに掲載されたものです。

自慰行為のためであれ純粋なインスピレーションのためであれ、ポルノは私たちの多くにとって性行為の一部となっている。だが、日々公開されるアダルトコンテンツの世界に、自ら貢献することに興味があるひともいるだろう。楽しく、セクシーで、倫理的なアマチュア動画をつくるにはどうすればいいのか。その世界に足を踏み入れるには、どうすれば安全かつ責任をもって、自分の姿をさらけ出せるのだろう。

元セクシー女優のエスルーナ・ラブ(Esluna Love)は、現在自宅でビデオを制作するエロティックパフォーマー/コンテンツクリエイターとして活動している。セックステープにはそれほど多くのルールは存在せず、「出演者全員が楽しんで」いさえすればいい、と彼女は説明するが、「このようなコンテンツを制作・配信するときに覚えておくべきことがいくつかある」という。ラブにその秘訣を解説してもらった。

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1. 出演者全員の同意を得る

個人のコレクションのためのセックステープでも、オンラインで公開するものでも、黄金律は〈同意を得ること〉だ。関わるひと全員が撮影に同意しなければならない。作品を公開するつもりなら、公開への同意も必要だ。「IDや免許証の写真以外に、公開前に出演者全員がサインしたリリースフォーム(放映許可書)が必要なプラットフォームもあります」とラブは説明する。「このフォームには、ビデオの出演者全員が18歳以上でなければならない、という記述もあります」

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Alle foto's met dank aan Esluna Love

2. 匿名性について考える

あなたが世界中の人びとのオカズになることに興奮を覚えるタイプだとしたら、そこで何を見せるかを明確にしておく必要がある。視聴者にあなただと気づかれても平気なのか? もし経験が浅く業界で顔を知られたくないのなら、匿名性を保ったほうがいい、とラブはアドバイスする。そのためには顔を映さないようにしたり、マスクやウィッグをかぶればいい。

「ネット上で不特定多数のひとに自分のビデオを見られるとしたら?」と彼女はいう。「オンラインで自分をさらけ出すことは、かなり重大なことです」

タトゥーや珍しいジュエリーなど、個人を特定できる特徴にも注意を払うべきだ。「ハイソックスやセクシーなアイテムでタトゥーを隠すこともできます」とラブは説明する。没頭するあまり個人を特定できる瞬間が映ってしまった場合は、編集中に顔にぼかしを入れればいい。「タトゥーや細かなディテールはぼかしを入れるのが難しいということも忘れないでください」と彼女は付け加える。

さらにラブは、本名や住所などの個人情報の使用を控えることを勧めている。そうすれば、自分なりのペースでポルノの世界に居場所を見つけることができる。

3. 信頼できる仲間と組む

性行為中の自分を撮影することはとても官能的で楽しいことだが、悪意のあるひとに利用される可能性も忘れてはならない。もしそんなことが起きてもあなた自身に非はないが、予防措置として、ラブは信頼する相手とだけ撮影に臨むことを勧める。あまりよく知らない人びととコンテンツをつくる場合は、先ほどのアドバイスを活用して匿名性を保つようにしよう。

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4. 台本を考える

オーラルセックスから複雑なBDSMまで、自作のビデオならあらゆるシーンを撮ることができる。プロ風の映像を撮りたいなら、前もって撮りたいものを決めておくと役立つだろう。

独創的なアイデアを出そう。例えば、最近もっとも視聴されたラブの新作のひとつは、手淫のインストラクション付きのASMRビデオだ。「ラテックスの手袋をはめて、ホイップクリームの缶で遊びながら、セクシーなことを囁くんです」と彼女は説明する。「とてもニッチだけど、かなりシンプルな作品です。服を脱がないことも多いんです」

5. カメラで実験する

「三脚にカメラを設置して、撮影していること自体を忘れてもいいんですが、セックスの時間が芸術作品になったらすばらしいですよね」とラブはいう。

撮影する手段はひとつではない。さまざまなアングルを試したり、クローズアップで距離感を調整したりすることも可能だ。「行為をする誰かの視点から撮影することもできます」と彼女は付け加える。シーンに登場する全員にカメラを与えれば、例えば後背位などを他のひとの視点を通して見るのは面白いはずだ。

ストレートのポルノで何百万回も繰り返されてきた平凡な脚本は捨ててしまおう。ストレートの性行為なら、カメラを持つのは男性でなくてもかまわない。口でするところをあなたの一人称視点で撮ってみてはどうだろうか。

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6. 適切な照明を選ぶ

ラブは日当たりのいい部屋で、自然光の中で撮影するのが好きだという。「隅々までよく見えるので美しいと思います」と彼女は熱を込めて語ったが、カラフルなライトでベッドルームの雰囲気を変えるのも好きだと打ち明けた。

もちろん暗い部屋で撮影するのもいい。「小さなライトやキャンドルライトがあれば最高です」とラブはいう。「行為自体は見にくいかもしれませんが、素人っぽい感じを出したり、画質の悪さでミステリアスでいやらしい雰囲気を演出することもできます」

7. セットをつくる

美学的な観点から、ラブはあるビデオに自信を持っているという。「天井の高い広々とした空間の美しいソファで、男性と女性と3人でしたことがあります」と彼女はいう。「そこの日光の入り方がすばらしかったんです」

この作品は、雰囲気づくりのためのセットの重要性を証明している。「白い部屋の白いベッドで撮影しても、あまり魅力的ではありません」と彼女はいう。「空間にもっと深みを持たせてください」

自然な流れに任せた撮影でも、撮影に同意していない人びとや住所が書かれた書類、風景から場所が特定できそうな窓など、個人情報に関わるものを映り込ませないように気をつけよう。

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8.適切なロケーションを選ぶ

意外なロケーション選びも楽しそうだが、そのぶん外回り仕事が増える。まずは全部が合法であること、もしくは少なくとも逮捕されないことを確認する必要がある。どこでもセックステープを撮っていいわけではない。「ベッドルームやシャワー、キッチンなど、まずは馴染みのある安全な場所を選びましょう」とラブはいう。「その後なら、気分を変えて屋外で撮影してみてもいいかもしれません。ただ、周りにひとがいないか確認してくださいね」

撮影場所のルールに従うことも重要だ。多くのセックスクラブ、セックスシネマ、暗室は撮影を禁止している。「他のひとへの敬意を忘れないこと」とラブは忠告する。「教会の向かいでセックスビデオを撮影してネットに上げるのは、いいアイデアとはいえません」

ビデオの内容にも同じことが言える。歴史的なシーンのロールプレイングは楽しいかもしれないが、尺や場面の内容は不快感を与えたり攻撃的になりすぎない範囲に留めよう。

9. 最終確認を欠かさない

公開する前にビデオを注意深く見直そう。自分だけに留めておいたほうがいいものは映っていないか。匿名を希望したパートナー(たち)の身元が特定される危険はないか、特定可能なものが映り込んでいないか。「最近1年前にアップしたビデオを見直していたら、尺の半分以上の時間、私のネコが映っていたことに気づきました」とラブは笑う。

自分のコンテンツがクレジットなしに共有されることを望まないなら、ビデオにウォーターマークを追加しよう。アカウント名(もちろん検索されても構わないもの)でもポルノ用の偽名でもいい。編集で切り出されないように、ウォーターマークは画面の中央に配置しよう。

10. ネットの有害性を忘れない

ネット上のほとんどのものがそうであるように、コンテンツにはコメントがつく。「ポルノサイトのコメントはポジティブなものがほとんどです」とラブはいう。「みんな特定のビデオを求めて検索しているからでしょう」。それでもネガティブなコメントがないわけではなく、自分の性的な映像を共有している場合は不快感も増す。そういうコメントは無視するかブロックするのが重要だ、とラブはいう。あらゆるひとに完璧な自慰体験を提供する必要はない。これはあなたのビデオで、あなたの性的体験の延長なのだから。

なかには、友達申請を許可すれば個人的にメッセージを送れるサイトもある。見知らぬひとからメッセージを受け取りたくないなら便利な機能だ。アカウントを作る際はプライバシーの設定を、時間をかけて見直そう。そして何よりも、このような設定を使えば特定の地域をブロックできるので、自分の国の人びとがコンテンツを閲覧するのを防ぐこともできる。

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11. 適切なプラットフォームを選ぶ

性的な芸術作品を公開できる場所はいくつかある。有名なのはフリーコンテンツを許諾しているPornHub、xHamster、xvideosだ。IWantClips、ManyVids、FanCentro、Clip4saleなどの有料動画サイトでアカウントを作成すれば、コンテンツの報酬を受け取ることもできる。もし本気でコンテンツ制作に取り組みたいなら、CHEEXのようなサイトに連絡し、ビデオ制作を申し出てもいい。

OnlyFansのアカウントを作ることもできるが、SNSのフォロワー数が多いか、自分のアカウントをPRする能力がなければ、ビデオの閲覧数は増えないかもしれない。「なぜならOnlyFansには検索ページがないからです」とラブは説明する。

どのサイトを使うにしても、常に大切なのは、著作権規約を確認し──自作コンテンツの著作権は譲渡しないのが理想的だ──、無料サイトにアップロードしたら他のユーザーやサイトに動画を二次使用される可能性があると知っておくことだ。「設定でコンテンツをダウンロードできないようにすることも可能ですが、他のサイトを使えばダウンロードできてしまうこともあります」と彼女は説明する。つまり、あなたと恋人の親密な動画が〈密かにイチャつく兄と妹〉などというファイル名で別の場所にアップされてもおかしくないのだ。

結局のところ、いちばん重要なのは、完成品がオスカー顔負けの演技だろうと、昔のNokiaで撮影したような低画質のビデオだろうと、思い切り楽しむことだ。最初からF1のレースカーを背景に10人の乱交パーティーを撮る必要はない。あなたの性生活の最高の瞬間を切り取った短編で構わない。ラブはこう結論づける。「その瞬間を楽しめば、内容に関係なく、最高のビデオが完成するでしょう」