この1年で私たちが学んだことがあるとすれば、パンデミックで疲弊しきった私たちの心が必要とする癒しは、動物の写真や動画が届けてくれる、ということだ。メスのボスザルの誕生、犬とイルカの尊い友情……。そういった、奇跡の瞬間をとらえることを使命とするのが、Comedy Wildlife Photography Awards、〈野生生物おもしろ写真大賞〉である。
プロのフォトグラファーであるポール・ジョイソン=ヒックスとトム・サラムが2015年に創設したこの賞は、思わず笑ってしまうような、野生生物のおもしろい表情やしぐさをとらえた写真を通して、野生生物保護への意識を高めることを目的としている。
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今年の最終候補リストには、42もの斬新かつ笑える写真が揃っている。
「今年は、応募先の数にも、その質にも圧倒されました。世界各地から、7000枚を超える数が集まったのです」とジョイソン=ヒックスは報道声明で述べる。「毎年たくさんの作品が寄せられますが、それは、野生生物保護への関心の高さを示していると同時に、自然界が人間の想像力を超えるほどのおもしろさに満ちていること、そしてそれを守るために、私たちはできることをすべてしなければならないことを思い出させてくれます」
最終候補に残っているのは、笑うツルヘビや、手を叩きながら踊るクマ、ペアでスウィングするカンガルー、そして月曜日の憂鬱な朝の顔をしている鳥など、優秀作揃いだ。受賞者の発表は10月22日を予定している。そして我々、動物たちの癒しのパワーを必要とする人間たちも、公式ウェブサイトから投票に参加できる。
同賞の今年のパートナーは、多様な生物が暮らす熱帯雨林で有名なボルネオ島の、グヌン・パルン国立公園に生息する野生のオランウータンの保護活動を行なっている団体〈Save Wild Orangutans〉だ。最優秀賞に選ばれたフォトグラファーは、ケニアのマサイマラ国立保護区に1週間滞在できる。
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