グレゴリー・バーサミアン(Gregory Barsamian)は、ニューヨークを拠点に活動をしているアーティスト。彼はユング心理学(※1)に影響を受け、1983年以来自分が見た夢の断片をテープ・レコーダーに記録し、題材として活用。日常生活や現代文化、社会政治的なアイロニーとユーモアなどモチーフは多岐に渡り、グレゴリーの夢と現実世界が混在する彫刻アニメーション。彼の作品は世界中、幅広いファン層を持つことでも知られている。今回紹介する映像は、2013年にロンドンで開催された<Kinetica Art Fair>(※2)にて展示した作品『Die Falle』について。「罠」を意味するこの作品は、複数のフィギュアを使用した3D彫刻アニメーションである。円形状に組まれた16本のフレーム、そこに固定された複数のフィギュアはそれぞれ歯車のひとつとなり上昇していく。そして行き着く先は「ねずみ取りの罠」、ここへ飛び込む仕組みになっている。フレームの単調な回転と暗闇の中に点滅するストロボ、これらが「動く彫刻=3Dアニメーション」を作り出すと、グレゴリーが説明している。そして、本映像のなかで、この作品は「無意識からインスピレーションを得ている」と制作エピソードを語っている。脚注:(※1)ユング心理学:スイスの精神科医・心理療法家であったカール・グスタフ・ユングが創始した深層心理学理論、心理療法理論。分析心理学と呼ばれる。(※2)Kinetica Art Fair:2009年からロンドンで開催されている、キネティック・アート(動く芸術作品)のフェア。2014年は10月16〜19日に開催される。
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グレゴリー・バーサミアンの3D彫刻アニメ、ロンドンの<Kinetica Art Fair>で発表
ニューヨークのアーティスト、グレゴリー・バーサミアンが、昨年ロンドンで開催された<Kinetica Art Fair>で、3D彫刻アニメーションを発表した。不気味な印象のアニメは、無意識からインスピレーションを得ているという。