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アートは社会にどう役立つのか?著名アーティスト、エリアソンは語る。

デンマーク生まれのアイスランド人アーティスト、オーラフ・エリアソン。大規模なインスタレーションで知られている彼が、アートと社会のつながりについて語る。

オーラフ・エリアソンは、画家の父親を持つ、デンマーク生まれのアイスランド人アーティスト。ロンドンのテート・モダンにて、美術館入口の吹き抜けになっているホールに巨大な太陽を再現した『Weather Project』(2003年)で注目を集める。その後、2008年にニューヨークの港エリアやブルックリン・ブリッジなど各処に巨大な人口滝を作ったパブリックアート・プロジェクト『Waterfalls(New York City Waterfalls)』など大規模なインスタレーションで知られている。

彼の作品は、常に世界や社会とのつながりを考えて制作されている。その代表的な作品が、2012年に発表された『Little sun』。ソーラーパネルを取り付けた手のひらサイズの発電式ライト『Little sun』は太陽光で5時間充電させれば、照明として使用できる。昼に集めた光で、暗い闇を照らすことができるこのライトは、開発に2年の時間を要したそうだ。

Courtesy of Studio Olafur Eliasson.

地球上の5人に1人は、電気のない暮らしをしている現実。エリアソンは、「電気のないアフリカの人々と、何をシェアできるのか」を考えた。そして出した答えのひとつが『Little sun』であった。彼の作品はこうして、見る者にもその想いを感じさせる力がある。エリアソンの答えに触れた瞬間、誰もがエリアソンとつながっているのかもしれない。