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自然風景の時間経過を一枚の写真で表現。マット・モロイの幻想的な世界観

「タイムスタック法」という独自の手法を用いて自然風景の時間の経過を一枚の写真で表現するカナダのフォトグラファー、マット・モロイの幻想的な世界観を、数点の作品と共に紹介する。
26.8.14

『Against The Grain』出展:500px

カナダ、トロントを拠点に活動するマット・モロイは、日没の数時間を一枚の写真に収めるなど、空写真によるアート作品で有名なフォトグラファーだ。彼の写真は一見、一瞬の風景を幻想的に捉えているのかと思わされるがそうではない。モロイが空や風景の写真を撮影する際には、野外キャンプをはり同じ場所で同じ空を撮り続けるのだ。この技法を「タイムスタック法(時間の積み重ね法)」と自らで名付け呼んでいる。

この独自の技法で撮影された写真を本国The Creators Projectのライターがこう例えている。「本来、氷山を目で確認できるのはほんの一部、一角だけだ。けれど氷山の輪郭そのもの、すべての姿を前面に押出し収めたような作品。モロイの写真は我々が大いなる地球のなかで生きている小さな存在だということを、称賛のうちにつくづくと思い出させてくれるんだ」と語る。

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改めて「タイムスタック法」について説明すると、同じ場所の同じ風景を、コマ撮りの手法を用いて何百回も繰り返し撮影する技法のこと。上書き、トリミング、コラージュを幾度も繰り返し、最終的に、まるで印象派の絵画のような美しいタッチと、息を飲むような色彩へと仕上がる。モロイはこの一枚の写真から、自然の風景と時間経過の不可分性を表現しているのだ。

現在モロイは、飛行機が通った跡をはじめとする人工的な痕跡を取り除くなど、自然における純粋性を追求している。それを示している作品のひとつとして、彼のウェブサイト 「500px.com」上で掲載されている『Bulls Eye Sky』がある。モロイはこの作品に対して「あまりにも時間をかけ過ぎた」と主張をする。だが、星々の無限性を捉え続け、377枚の空写真を混合した結果がこの『Bulls Eye Sky』ならば、その膨大な時間がどうしても必要だったことを納得させられる。費やした時間の数だけ重ねることができたそのひとつの空は、あまりにも美しい。

モロイのウェブサイトには、月に一度は新しい作品がアップされているので、ぜひチェックを。また、以下に数点の作品を掲載するので、ぜひその幻想的で壮大な世界観を味わってほしい。

『Layers Of Time』出展:500px

『Power Olant』出展:500px

『Beam Me Up』出展:500px

『The Road Less Traveled』出展:500px

『Night Stripes』出展:500px