ベルリンで毎年開催される<Falling Walls>は、「世界にある壁を破る」をコンセプトにした国際会議。若手研究者が自身の研究についてプレゼンするほか、アーティストとのコラボレーションも行う。2013年のアーティストとして選ばれたのが、オラファー・エリアソンとアイ・ウェイウェイだ。「月は夢を描くのにふさわしい星」という彼らの想いから、初めての共同作品『Moon』が生まれた。
本作は、専用サイト上にある、月をかたどった共有キャンバスである。世界中の人々が月にスケッチでき、描いたイラストや文字が残る仕掛けのインタラクティブ・アートだ。
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制作は、エリアソンのスタジオがあるベルリン、アイ・ウェイウェイの活動拠点である北京、そしてニューヨークの3都市をまたいで、スカイプや電話でコミュニケーションを取りながら行われた。
インターネットがあれば、世界のどこにいてもつながれるし、誰もが作品に参加できる。この作品は、ネットの可能性を感じさせてくれる。世界中の人々が夢を描く場所として、国境のない月は、これ以上ないほどふさわしいのではないか。人々の描き込みを残しながら白く輝くネット上の月は、ただ見ているだけで美しい。
『moon』サイト:http://moonmoonmoonmoon.com/