南アメリカの共和制国家、ボリビア多民族国(以下ボリビア)。この国には約4万人のメノナイトが暮らしている。
ボリビアのメノナイトの99%はカナダからの移民。1920年代に子供の英語教育から離れるため、メキシコに移り、その後1960年代にメキシコの近代化が進んだことから、現在のボリビアに移住した。半数以上が保守的なメノナイトで(近代技術を自由に利用するメノナイトも存在する)、トウモロコシや大豆を育て、それらを家畜の餌にし、その家畜を市場で売って生計を立てている。公教育を拒否し、男子は7年間、女子は6年間の小学校教育のみ。女性や子どもたちは、ほとんど外出することはなく、コミュニティ内で孤絶した生活を送っている。そんなメノナイトの移住をボリビア政府が受け入れたのは、真面目な農民である彼らに自国の農業を託すためであり、実際彼らは、ボリビア人よりも働き、豊かな生活をしている。
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マニトバは、ボリビアにあるメノナイトの小さな居住区である。このコロニーで、2005年から2009年にかけて、奇怪な現象が起こった。数百人の女性たちが、夜中の間に相次いでレイプされたが、被害者たちには、その晩の記憶がまったく無かったのだ。
マニトバでなにが起きたのか。そして、平和を愛するナノメイトたちは、どのような対策を講じたのか。彼らの生活を追いながら、謎に包まれた事件に迫る。
原題:GHOST RAPES OF BOLIVIA(2013)