猫好きなら一度は試してみたい猫用スマート給餌機「Bistro」が登場した。「Bistro」には、顔認識カメラが搭載され、猫がプラットホームに乗っかるとセンサーが作動し、常に決まった量の餌が与えられるようになっている。既に食事を終えた猫が餌を求めてきたとしても、「Bistro」はそれ以上の餌は出さない。だが、飼い主が「もっと食べて!」と思えば、スマホ経由で餌を与えることも出来る。
「Bistro」は、コンピュータによって人間の行動や状態を定量的に観測する「Quantified Self(※1)」のコンセプトに基づき、猫のあらゆる情報を記録してくれる。まるで医師のように、体重や飲食量、健康状態を管理し、餌の食いつきに異変がある場合は、飼い主にメールで通知が届く。WiFiに接続しているので、すべての情報はクラウドに蓄積され、いつでも参照出来るようになっている。
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すごいのはここからだ。「Bistro」では、内蔵カメラで撮影されたリアルタイムの猫の様子をネット上で公開することが出来る。ペット用ソーシャルメディアは他にもあるが、リアルタイムで撮影、編集、アップロードが出来るのは「Bistro」だけ。もはや「自動餌やり器」の域を超えている。
開発者のムーチ・サン氏(Mu-Chi Sung)が、クラウドファンディングサイトIndiegogo(※2)で費用を集めたというのも驚きだ。当初の目標額である10万ドルに対して24万ドル以上を集めた。まさに21世紀のテクノロジーが可能にした機械だと言えよう。一般出荷は2015年2月、価格は249ドル(日本円で約25000円)を予定している。日本を含めた海外発送対応についての詳細はまだ明らかになっていないが、飼い猫を自分の子供のように大切に思っている猫好き族は、首を長くして情報を待とう。
脚注:
(※1)Quantified Self:米国カリフォルニア州シリコンバレーから始まった新しいムーブメント。コンピューターや各種のガジェット等を用いて人間の行動や状態を定量的に観測することで新たな知見を得て行く方法。meetupと称するローカルミーティングにおいてコミュニティとして活動を推進するのが特徴。(Quantified Self Tokyoのサイトより一部引用)
(※2)Indiegogo:アメリカを拠点とするクラウドファウンディングサイト。英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語ヴァージョンが存在。