自分の所有レコードをよく知っておこうpopsike.comあたりのサイトをチェックして、自分のレコードがどのくらいの値段になるか最新情報を入手しておこう。しかし、LED ZEPPELINの『聖なる館 (Houses of the Holy)』 が、Ebayで25ドルで売れていたとしても、レコード屋も同額で買ってくれるわけではない。Ebayの出品者と違い、店では賃料、光熱費、保険、賃金などの費用がかかる。店舗は時代遅れのビジネスモデルかもしれないが、意義深い空間でもある。音楽を買える物理的な場所の重要性を論じるのは、まぁ別の機会にしよう。レコード屋が、同じレコードを25ドルで売るためには、それよりかなり安い値段で買い取らなければならない。レコードを2枚売っても5ドル程度にしかならない場合も多い。ならば、レコードを100枚持って行って、大量に買い取りを依頼する方が効果的である。オンラインでは多分難しい自分でEbayに出品し、できるだけ高く売ろうと決めた場合は、幸運を祈るしかない。しかし、これまでいち度もEbayに出品した経験がない場合は、出品者の評価がまだ付いていないので、良い値がつく可能性は非常に少なくなる。例えば、MINOR THREATの赤盤7”や、バナナのステッカーを剥がしていないオリジナルの『ヴェルヴェット・アンダーグラウンド・アンド・ニコ(Velvet Underground and Nico)』を持っていないのであれば、ほぼ1銭にもならないだろう。(ちなみにファイルでは、ステッカーも剥がせないし、ピンクのバナナも現れない)レコード屋で騙されないためにいかがわしいレコード屋の店主が騙そうとする場合はどうだろう。レコード1枚10セントでの買取が相場だ、そう売り手に伝えている店主もいる。しかし、少なくとも1ドル以上払えるものでなければ、在庫として持つべきではない、というのが私の持論だ。店主が安値を付け、「本当は買っても役に立たないんだけど、お客さんを助けるために値付けしてあげるね」といわれたら、それは間違いなく嘘だ。そんな欲張り店主に売るのなら、レコードは捨てた方がマシ。そして、店主が騙そうとしているのが確実ならば、ハッタリをかましてみよう。もし本当に欲しいものならば、店主はあなたを帰したりしない。中古レコードは、レコード店スタッフの生活の屋台骨である。在庫はたくさん必要だし、できるだけ高値で店に並べたい。だから試してみればいい。「ありがとう。でも、そんなに安い値段では売れません」と勇気を出していってみよう。店主は、あなたがドアノブを握る前に必ずや引き止めるだろう。もちろん、ほとんどのレコード屋店主は、あたなを騙しはしない。信頼もできる。評判のよいレコード店は、その評判を傷つけないようにしているから、あなたが持ってきたレコードの価値を、優しく教えてくれるだろう。そして、私たちはいつでも『スリラー』1枚に喜んで2、3ドルを支払う。今までにつくられたレコードの中で、最高にクレイジーな1枚なのは間違いないのだから。