ビックリしました! 知ってました? レッド・ホット・チリ・ペッパーズったら「レッチリ」じゃないですか。なのに最近は「レホチペ」と呼ぶ勢力が増えてきてるんですって。く〜っっ!!ジョン・フルシャンテも「元レホチペの〜」なんて紹介されたらまた篭っちゃいそうですね。「次の曲はレホチペのGive It Awayです」ってクリス・ペプラーから聞きたくないですね。秀島史香からのレホチペは聞いてみたい気がする。「Give It Away」でよく踊りましたね。ダンスしましたね。というワケで、「Who Are You? 特別篇:Shall We Dancehall?」。ピコピコ動くスーパー人間のみなさんが登場します。
日々の生活の中で、私たちはたくさんの人たちとすれ違います。でもそんなすれ違った人たちの人生や生活を知る術なんて到底ありません。でも私も、あなたも、すれ違った人たちも、毎日を毎日過ごしています。これまでの毎日、そしてこれからの毎日。なにがあったのかな。なにが起るのかな。なにをしようとしているのかな。…気になりません?そんなすれ違った人たちにお話を聞いて参ります。
※
ericamai(えりかまい)さん(27歳):ダンサー
ericamaiさん、本日はよろしくお願いします。
よろしくお願いします!
ericamaiさんもダンサーさんで、次回出演していただけるEMICAさんとのチームMO-JOのメンバーなんですよね?
はい。
宇都宮に住んでらっしゃるとも聞きました。
はい。
ずっと宇都宮なんですか?
実家は日光です。
では、活動されるときに東京に来ると。
はい。
どれくらいの頻度で東京には来られてるんですか?
多いときは週5くらいですね。
えっ!もう通勤レベルじゃないですか!
は?って感じですよね(笑)。
宇都宮線で通勤ですか?
宇都宮線…湘南新宿ラインです(笑)。
ああー、考えてみれば湘南新宿ラインって長いですね。
宇都宮から逗子まで行けますからね。
東京では、やはりイベント出演が多いのですか?
そうですね。あとはリハーサルもあります。基本は、メンバーが宇都宮まで来てくれることが多いんですけど、タイミングが合うときは都内に集まったり、間をとって大宮でリハをすることもあります。
MO-JO結成以前も東京での活動がメインでしたか?
はい、来ていました。私は、みんなと違って元々ヒップホップダンサーなんです。ダンスホールじゃなくて。
そうなんですね。
ですので、ヒップホップのチームやソロで来ていました。でもEMICAとは地元が一緒なので、元々知り合いだったんです。
ほう〜、運命ってヤツですねぇ〜。オーディションについてお訊きしたいのですが、ああいうのって、どこで見つけるんですか?「ダンサー募集!!」ってどこにあるんですか?
まず、オーディションといっても色々あるんです。事務所のオーディションだったり、専属バックダンサーのオーディションだったり。さらにオーディションだけのサイトがあったり…
そんな裏サイトがあるんですか!
裏じゃありません(笑)。オーディションだけの情報がバーッと載ってるサイトなんです。
へぇ〜。オーディションって、どれくらいの人が参加するんですか?
オーディションによって違いますけど、例えば、あるグループのツアーのバックダンサーだと、100人以上はいましたね。
わ〜、戦場ですね。どんな感じなんですか? とにかく踊る?
はい。5人ずつ並んで、「踊ってー」みたいな。
どんな曲がかかるか、事前にわかってるんですか?
これもオーディションによって、まったく違うんです。課題曲がある場合は、それが終わってからフリースタイルをやったり。あと、オーディションが始まる前に曲を聞いて、それから1時間レッスンしたあと「じゃあレッスンした内容を見せてください」っていうのもあります。もちろん、その場で「はい、どうぞ」も。色々あるんですよね。
ちなみにツアーは、アーティストと一緒に移動するんですか?
いえ、現地集合が多いです。
あら〜、交通費とかって?
いただけないことが多いです。
えっ!そうなんですか?いわゆる「あご・あし・まくら」…ゴハン、交通費、宿泊代は?
実費が多いですね。
じゃあ「ギャランティーの中から賄ってください」みたいな…
ギャランティーがないことも。
ええっ!!本当ですか!!
はい(笑)。専属ダンサーとか、現地ダンサーとか、バックアップダンサーとか、色々あるんです。
はい。
例えば、専属ダンサーになると、そのアーティストの専門になれるんですけど、現地ダンサーだとお金が出ないことが多いんです。
厳しい世界ですね…。
東京近郊だったら、私はまだ夜行バスで来れる距離なんですけど、それでも名古屋とか大阪から来ている子もいるんです。「ドヒャ〜!」みたいな(笑)。
すごい「ドヒャ〜!」っていうか、すごい根性ですね。
でもそれがきっかけで、専属ダンサーになれたり、イベント出演の依頼があったりするんです。繋がりができるんですね。
なるほどねぇ。では、ericamaiさんもダンサーをしながらお仕事をされてるんですか?
私も宇都宮のスクールで先生やっています。
じゃあ、宇都宮シーン、そして栃木の話をしましょう!
何もないですけど(笑)。
お生まれも栃木ですか?
生まれはアメリカなんです。パパがアメリカ人なので。
そうなんですね!アメリカのどちらですか?
ミシガン州です。サクラメントってところです。
ミシガンか…。
また微妙なとこなんです。本当はLAとかいいたいんですけど(笑)。
…ミシガン湖か。
ニューヨークとデトロイトの間くらい。でも高校生くらいまで、ミシガンと日光を行ったり来たりしていました。母の実家が日光なんですけど、1年こっちにいて、1年向こうにいて、みたいな感じでした。
それはお父さんのお仕事関係で?
はい。軍人だったので。だから日本にいるときは、お父さんは横須賀なのに、うちらは日光みたいな(笑)。
お父さんって可哀想ですよね。私も「臭い!」っていわれます。日光というと、「いろは坂」、「華厳の滝」、「心霊写真」…って感じでしょうか?
そうです。おもいっきり観光地です。
「見ざる、聞かざる、言わざる」とか。ミシガンより詳しいでしょ!
ええ、まあ(笑)。
「いろは坂」で吐くんですよねぇ。
ゲーするんですよねぇ。
ericamaiさんも吐きます?
全然。余裕ですね(笑)。
さすが日光マスターですね!やはり日光とミシガンを行ったり来たりしていたら、それぞれの文化の違いを感じたり?
そんなに変わらないです。どっちもめっちゃ田舎なので。ただ、日本ってどうして防犯意識が低いんだろう?ってことは、小さいときから感じてました。鍵かけないで出ちゃうの? 窓開けっ放しで外行っちゃう? みたいな。
ミシガンだとそんなことは?
絶対になかったですね。それでも住んでるところは安全な地域だったんですけど。あと違いといえば、スーパーのお肉ですね。
お肉?
日光では、スーパーのお肉がパック詰めじゃないですか?
日光というか日本ですね。
そうでした(笑)。最初あれが、意味がわからなかったんです。アメリカだと、大きいお肉の塊がドン! と置いてあって。「これ、6ドルです」って感じなのに、日本では「これがお肉?」みたいな。魚とかも綺麗に切られてますし、一尾で売ってる意味もわからなくて。でも日本のスーパーが一番好きですけど。
どっちが自分に向いてると思いました?
ただ生活するんだったら、アメリカの方がいいんですけど、私めっちゃ日本食が好きで。白いゴハンが超好きで。ええ、日本の方がゴハンは好きです。
じゃあミシガンにいるときは「早く、コメ食いてえなぁ」みたいな?
はい。もう嫌だーって。
それにしても、行ったり来たりばかりじゃ、落ち着かないですよね?
そうですね。またパッキングするんだ、フゥ…みたいな(笑)。
部活動とかもできなかったんじゃないですか?
いえ、剣道部でした(笑)。
アハハ!あ、すいません!ちょっと想像付かないです。なんで、また剣道を?
母親がお兄ちゃんに日本らしいことをさせたいって、それで剣道を始めたんです。チビなのでお兄ちゃんの真似をしたいじゃないですか? 私もやるーって始めたら、結局高校最後までやっちゃいました(笑)。
おお〜。じゃ、ミシガンに行ってる間は? さすがに向こうで「メ〜ン!」はできないですよね?
…って思うじゃないですか? それが向こうにもあるんですよ。
え!ミシガンでも?サクラメ〜ン!トに?
ちょうど剣道とか柔道、それに空手とかが人気で。日本のサッカーと同じような感覚かな。お洒落なスポーツなんですよ。
「防具は臭い」と青柳さんもいってましたが、お洒落とは!
子供たちにも人気があります。私は、日本でちゃんとやってるので、ミシガンでは最強の剣士なんですよ(笑)。でも日本に戻ったらボロボロにされる繰り返しでした(笑)。
そして高校から本格的に日光在住に。
なりました。
お父さんのお仕事の関係で、そうなったんですか?
パパの仕事は変わってなかったのですが、お兄ちゃんが日本の高校を選んだんです。私はどっちでも良かったんですが、お兄ちゃんが大好きなので(笑)、私も日本に。
そこで、お父さんとは離れたんですね。寂しそうにしてました?お父さん。
超〜悲しんでましたね。
現在、お父さんは、日光に寄ったりしてるんですか?
いえ、もう定年して、ずっとサクラメントにいるんです。
あらー。
なのでしばらく会えてないです。
お母さんは?
お母さんは日光で人生を謳歌してます。楽しそうに生きてますね(笑)。
お父さん、悲しいですね。
超〜寂しいと思います(笑)。
じゃ、せめてこのインタビューのこと、お知らせくださいね。で、日本の高校でも剣道を続けたと。
はい。でも剣道の他にも、バスケと陸上とダンスを。
体、動かしますねぇ〜。すでにダンスも始めてたんですね。
10歳の頃からやってました。スクールにも通ってました。
始めたきっかけを教えてください。
きっかけってほどじゃないんですけど、家の中でずーっと音楽が流れてたんですね。それに合わせて踊ると家族がみんな喜ぶ。それが日常になって、「そんなに踊りたいんだったらスクール行きなよ」って、行かされていたんですけど、めっちゃつまんなくて(笑)。それで、ストリートで踊ってるお兄さんとかお姉さんとかに声をかけに行くようになりました。
それは、小学校のときに?
はい。夜抜け出して「教えてくれ」って。
すげえ行動力!私なんて、夜抜け出してエロ本買いにいったのは中学でしたよ。
そしたら「もうちょっと、大きくなったらね」って(笑)。
でしょうね(笑)。
だからテレビで勉強してました。「栃木テレビ」っていうのがあるんですけど。
ああ、ローカルの。
アメリカのヒットチャートみたいのを1位から100位みたいのをやってるんですよ。小学校からダッシュで帰ると、50位くらいに間に合うんですね。そこでNe-Yoとかのバックアップをずっと真似して踊ったりしてました。
ご家庭ではどんな音楽がかかってました?
母親の車では、日本のものはほとんどかからなくて。ライオネルリッチーとかカーペンターズとかずっと流れてました。今考えると「かあちゃんすげえ」と(笑)。あと、お兄ちゃんもダンスしていましたし、お兄ちゃんの友達からの影響もあって、ウェッサイの2パックとかアイス・キューブとかDr.ドレーとかに衝撃を受けて。「めっちゃ悪いこといってるー!」と思いながら(笑)。
そっか。英語もわかるし。
「めっちゃ、マザーファッカーいってる」(笑)って。
それ小学校? 中学校?
小学校から中学校ですね。母親に怒られてました。「エミネムとか聴いちゃダメ! 頭悪くなる!」って(笑)。
お母さんの心中お察し申し上げます。
小学校のとき「将来の夢」みたいのを書かされたんですけど、「TLCの4人目になりたい」って書いたんですよ。
アハハハ!
誰もわからなくて。そりゃそうですよね。
中学になって、ストリートのお兄ちゃんとお姉ちゃんチームには入れたんですか?
3年生の頃に「すごいね、ずっと来てるね」みたいな雰囲気になって、「じゃ、やる?」っていわれました。超嬉しかったです。
そんなに入りたかったんですか?
はい。お兄さん、お姉さん、輝いてましたから。スクールもいいんです。もちろん基礎が養われますし。でも、みんな同じ方向を向いて、真似をするっていうのが、最初はどうしても受け入れられなかったんです。だけど、こっちのお兄さんとかは、「わー!」って踊ってると、まわりも「やばい!やばい!やばい!」とか、「おおおお!」とかって盛り上げたりして。すごく自由に踊ってるのがすごく格好いいと思ったんです。
それは日光でやってたんですか?
いえ、宇都宮まで行かないと。
そっか!電車に乗って宇都宮に?
そうです。すっごくお母さんには怒られてましたね。「何時だと思ってるの!?」って。
ちなみに何時ですか?
本当にひどい時は始発で帰ってました。
そりゃ怒られるわな、中学生なんだから(笑)。お母さんは、ericamaiさんが踊ってることは知ってたんですか?
知ってました。でもやはり夜遅く出かけるので怒られる。私はめっちゃ反抗期でしたから「踊ってるだけなんだから!見にくればいいじゃん!」みたいな。
見にくればいい(笑)?
はい。「見にくればいいじゃん!踊ってるだけだもん!悪いことしてないもん!」みたいな(笑)。
お母さん見に行ったんですか?
見に来ました、何回か。
なんていってました?お母さん。
「踊っているのはわかりました。でも一緒に帰るよ」って。「やだ!まだ帰らない!」みたいな。お兄さんとかは「帰れ、帰れー」って(笑)。
なんか素敵な光景ですね!
「帰んな、帰んなー。お母さん来て、愛されてるじゃん」みたいな。「んーッ!!悔しい!!」って。
ええ、愛されてますよー。じゃあ、高校生になってストリートで踊りながら、剣道、バスケ、陸上…これを3年間ですか?
はい。そこにバイトも入ってました(笑)。
え!無理っしょ、普通に考えたら。1日のサイクルを教えてください。
学校に行きます。授業が終わって、剣道部の部活をやって、陸上の時期が来たときは、剣道を中抜けさせてもらって、陸上の練習をして、また剣道部に戻って、家に帰ります。
はい。
7時前くらいに帰って、そのまま一瞬クラブチームのバスケに顔を出します。1時間くらいやって、8時半からバイトです。で、11時くらいまでやって、そこからダンス。
で、始発で帰ってきて…
バスケの朝練みたいな。
寝てないじゃないですか(笑)!
授業中です。
アハハ!PL学園野球部みたいですね! バイトは何してたんですか?
日光のカフェでバイトしてました。
ドトールとか、そういう感じですか?
いえいえ、個人経営のお店なんですけど、駅前だったので馬鹿みたいに忙しくて。
ああ、観光客の方とか。
はい。みんな、電車の時間を潰すために寄るんです。だから夜の8時半でも混みだすんです。
スゲエ充実した高校生活ですね。さてお勉強は(笑)?
まったくです(笑)。でも要領よくやってたのかもしれません。テストも山はって(笑)。
じゃ、恋は?恋?
めぐり逢わなかったです。
同じダンスチームに格好いい人とかは?
めっちゃいたんですけど、まずはダンスのスキルを見ちゃって、「あれを教わりたい!」ってなっていたので。あとで「よく見たらイケメンだった」なんて。
ダンス、バスケ、剣道、陸上、バイト…と、5種目に出場されて、最終的に高校卒業後はダンスを選んだんですよね?
はい、ダンスは続けようと思っていました。でも卒業後は普通に就職したんですよ。
あ、そうなんですか。日光で?
はい。
何系のお仕事だったんですか?
東照宮とかあるじゃないですか?
はい。
あそこって「二社一寺」といって、ふたつの神社と、ひとつのお寺の集合体なんです。
へえ〜、知らなかったです。
あそこの区域にふたつ神社があって、ひとつがお寺なんですけど。そのお寺に就職しました。このルックスで(笑)。
カッケー!! お寺のお仕事ってどんなのですか?
お札とかお守りとかを売る…あ、「売る」っていっちゃいけないんだ(笑)。「お授け」したり、普通に掃除をしたり。あと、お坊さまが拝むときの準備と片付け。普通に事務で仕事でパソコンもやってました。
どんな経緯で就職でされたんですか?
高校にあった求人です。日光の優良企業ですから…あ、企業じゃないんですけど(笑)。入ったら安泰だなぁ、なんて。それに朝早いんですけど、終わるのも早いんですよ。どんなに遅くても17時まで。…ってことは、「ここから自由じゃね?」って(笑)。「ここからダンスし放題じゃない?」って思って、受けたんです。
就職試験は?
ありました。小論文と面接と一般常識でした。
じゃあ5時まで働いて、その後はダンス仕放題?
はい。宇都宮に行ったりとか、あとその頃は、都内の練習会に参加してましたね。
でも、今度は始発で帰ってきても、寝れないじゃないですか?授業ないから。
気合いですね。ええ、気合いです(笑)。
いずれはダンスでなんとかしたい、そんなお気持はあったんですか?
まだ、そこまでは思っていませんでした。上には上がいることがわかって、私ってそこまでいけるのかな? みたいな。高校のとき、就職先どうするの? って先生に訊かれて、ダンサーになります! とかいってたんですけど、現実問題考えると、う〜んって。それでとにかく1回は社会を見てみようと就職したんですね。でもやってるうちに、やっぱり私ダンス好きだなぁ、と。とりあえず3年間は働かないと、社会人をやったとはいえないと考えていたので、3年お寺にいて、そのあとやめました。
お寺で3年間修行したと。
(笑)。でも、ちょうどやめようとしていた3年目の時期に腰を壊しちゃって。
あら〜。
手術もしたんですよ。でもお寺をやめるのも決めていたし、母にも相談したら、「やめてどうするの?」って。
腰もやっちゃってるし。
いつ治るかわかんないでしょ、みたいな。どうしよう〜と思ったけど、ダンスをしたくてしゃーなくて。ダンスのためにリハビリをちゃんとするから、バイトさせてください!って。
どんな生活だったんですか?
朝からリハビリに行って、夕方くらいまでちょいちょいやって、夕方からバイトに行って。
治療にはどれくらいかかったんですか?
2年かかりました。結構、重症で。
その2年間、まったく踊れなかったんですよね?
はい。歩くのもキツかったんです。クラブとかにも行けないし。
よく2年間も折れないでやりましたよね。
いつも家で大暴れですよ(笑)。ダンスしたい!! みたいな。お兄ちゃんがブラックミュージックとか聴いてると、聴かせないで!! うるさい!!! って。大暴れしてました。ウオ〜!!!(笑)。
治らなかったら、どうしようなんて思わなかったですか?
そこはありませんでした。絶対治る、治すって決めていたので。
そしてやっとお医者さんからオッケーが出たんですか?
毎回行くたびに、いつ出来ますか? いつ出来ますか?って訊いていたんですね。そしたら、定期的にちゃんと見せに来るんだったらやっていいよって、遂に。ワーッ!!てなりましたね。
でも2年間のブランクは、大きかったのではないですか?
はい。めっちゃありました。できていたことが何も出来ませんでした。体もめっちゃ固くなってましたし、最初は辛くて、やめようかな? って思ったんですけど、じゃあなんのための2年間だったんだと。それで都内にいる私が1番好きなダンサーさんのレッスンに通うようにしたんです。
偉い!!
レベルの高い子のレッスンでしたので、もちろん踊れるわけないじゃないですか?毎週行って、毎週泣きながら帰ってきてました。でも手当たり次第になんでもやろうと。基礎もちゃんとやろうと思って、小さい子の基礎レッスンにも通い始めたり。でもやっぱりめっちゃ悔しかった。私、何してるんだろう?って。それでもその先生に、めっちゃ動けるようになったね! って、いわれたときは、めっちゃ感動しました。めっちゃ辛かったけど、めっちゃやっててよかったです。
「めっちゃ」の多さで、本当に感動されたことがよくわかりました! そこからはどんどん踊れるように?
その先生にいってもらえたことが励みになったんです。どこまでできるのかやってみよう、と。2週間に1回くらい、なんでもいいからオーディションを受けまくったんですよ。もちろん現場からも離れてたし、オーディションも全然受けてなかったので、緊張して何も出来ないこともありました。それでも久しぶりに受かったオーディションが、AISHAちゃんっていうシンガーの子のバックアップだったんですけど、それがちょっと自信になりまして、そこからはガンガンやってる感じですね。
スクールの先生はいつからやっているんですか?
2年前からです。一番小さい子から始めて、そのスタジオでは3レッスン持たせてもらっています。
一番小さい子って何歳くらいの子なんですか?
3歳です。モンスターです(笑)。
モンスター?
もしくは、動物園ですね(笑)。
いうことなんて全然聞かないでしょ?
聞かないです。全然。
どうするんですか?バチーンって叩いたり?
それはさすがにないです(笑)。もちろん最初は「あちゃー…」って感じだたんですけど、まずは私のことを好きになってもらわないと始まらないなぁ、と。とりあえず愛を持って接しています。レッスンのときは先生だけど、終わったら「遊ぼうね」みたいなスタンスにしたら、いうことを聞いてくれるようになりました。とにかく楽しんで踊るって思わせなくちゃいけない。最後のポーズが決まったら、「よしよし、よかった、よかった!!よしよしよしよしよし…」って。
ムツゴロウSTYLEですね。担当クラスはヒップホップですか?
はい。ヒップホップです。
すいません、ヒップホップダンスってもまったくわからないんです。教えてください。
ヒップホップっていってもめっちゃジャンルがあります。例えばオールドスクールとニュースクール。オールドスクールにもめっちゃあるし、ニュースクールなんて数え切れないくらいあります。ロッキンに特化した人がいたり…
ロッキンってなんですか?
中居くんがやってるヤツ知りません? あれがロッキン。カチッとポーズを決めるんです。
なんとなくわかる気もしますが「ゲッチュ」はキムタク?
あとはハウスがあったりとか。ブレイクダンスもオールドスクールだし。
ヒップホップの中にハウスがあるんですか?
あります。ハウスステップですね。
ハウスステップっていうのは、音楽のハウスミュージックのステップとは別?
そこにも繋がりますね。ニュースクールは名前すらないやつも多いんです。
もうついていけませんよ。ericamaiさんは何をやってるんですか?
元々はミドルとかオールドスクールとかが好きで始めたんですけど、基本的に今はなんでも好きです。通っていた先生はニュースクールの方だったんですけど。一番最初のベースってダウンだったりとか、アップだったりとか、そういうのはだいたい変わらないので。オールドスクールのことを、きちんと踏まえた上で、ニュースクールをやるっていうスタンスです。
ごめんなさい、本当に難しいので、簡単な質問していいですか?オールドスクールとニュースクールの違いを教えてください。
オールドスクールはボビー・ブラウンで踊る、みたいな。
おお!いいですよ!
ニュースクールは三代目J Soul Brothersとか。
え…? そうなんですか? すいません、まったく思ってもみなかったお答えでした。えっと、二代目じゃダメなんですか? 蓮舫。
二代目じゃないです。
ごめんなさい。初代、二代目、三代目、みんな踊りが違うってことなんですか?
はい。つくっている人が違います。初代は、ほとんどニュージャックスウィング。二代目だとブレイクとかクランプが多かったりするんです。
ニュージャックスウィングもわかならいんですが、クランプの方を教えてください。
「バンバン!ドンドン!」みたいな。
中居くんよりもわからない。
AKIRAさんとかがやってるような…
AKIRAさんって…
今はELLYさんって方が振り付けをしてて、ELLYさんは元々RBとかすごい上手で…
ELLYとかAKIRAとかRBとか…ごめんなさい、RBだけ教えてください。
R&Bです。
すいません、本当にわからなくて辛くなってきたので、J Soul Brothersのお話は終わりにします。オーディションで気にかけていることとかあるんですか?
審査員の人によって、踊りを変えたりはします。あの人はジャズ系の人だって分かったらジャズっぽいフリにしたり、あの人はバトルに出てる人だから、ちゃんと体の動きを見せる動きにしないととか。いっぺんに踊るので、例えば隣の子がロックオンされたら、私のことなんて見てくれないんですよ。まず私のことを見てもらわないといけない。審査員の中で鍵を握っている人を予想して、その人をロックオンするために、ガッツリ目を見たり、その人系のダンスをしたりします。
ロックオン合戦ですね!でもericamaiさんはヒップホップでしょ?ダンスホールのクラブとかにも行ってたんですか?
ほとんど行ってなかったですね。
ダンスホールに接してどう思いましたか?
そうですね、全然違いました。クラブでもヒップホップより、みんなめちゃくちゃ踊るんですよ。もちろん私はダンスホールをちゃんと知らないし、どう踊ったらいいかわからないっていうのはあったんですけど、そういうのも結構関係なくて。こう踊るんだよ、来ちゃいな!って、そんなノリが多いんです。それで教えてもらったり。現在も覚えてるところです。
すいません、どうしてもワイニーのことを訊きたいんです。私の中で今回のシリーズの肝になっているので。やってます、ワイニー?
やってます。練習してます。
すごいニー!出来るようになりました?
ただ2人に比べたら全然なので、ひたすら練習です。
最初は抵抗なかったですか?
ええ。意味を知らなかったので、最初はそういう文化なのかな?とか。
ですよね!
これっていつでもやっていいのかな? とか。色々わからなかったんですけど、ちゃんと教わって。別に断ってもいいんだとか、とか(笑)。
断ったことはあります?
今のところはないですね。今は修行中ですから、「なんでもします」みたいな(笑)。
お寺から修行の身なんですね!ほんとエライ!!さて、現在、学校の先生は週何回くらいしてるんですか?
3から4回です。
残りの時間は?
練習もしてますが、アルバイトもしています。
何をやってらっしゃるんですか?
宇都宮のクラブでそこの広報担当みたいのやってますね。イベントやりませんか?みたいな。
あら、広報さんならお名前出さないと!ここはがっついてイイですよ!
ああ、本当ですか!ありがとうございます。『Luxury Lounge ASH』っていいます。みなさん、来てください。
宇都宮はどうですか?だいぶ前に行ったことありますが、正直シャッター通りになっていたような気がします。
確かにそんな感じだったんですけど、最近私と同じ年くらいの野心溢れた子が多くて。新しいお店も増えているんです。知り合いの子が始めていたりしますね。
宇都宮に彼氏はいらっしゃいます?
いるんですけど茨城の人です。でもほっとき過ぎてるんで、捨てられるんじゃないかと(笑)。
ダンスの方ですか?
元DJです。
ericamaiさんがほっといちゃってるんですか?
そうですねぇ(笑)。週末が出っ放しなので。向こう土日休みなんですよ。もう無理じゃないですか(笑)。「今週もさーせん!」っていって「はいよー」みたいな(笑)。
今はダンスをドバーっとやる時期だと。
そうですね。捨てられてもしゃーないかな?とは思ってますね。どっち選ぶってなったら絶対ダンスを選ぶので。
あらー!彼氏が読んじゃうでしょ、コレ!
「ごめんー」って感じです(笑)。
さて、それでは最後にericamaiさんの夢を教えてください。
ああ、いってましたか。いつものことです(笑)。…えっと、いっぱいあるんですよ。
いっぱいください!
まず…教えてる子供たちを、もっとダンスが好きになってもらいたいですね。練習すれば、テクニックはなんとでもなる。でも「好き」はまた別なので。もっともっと好きになって欲しいですね。…そういえば、小さい頃から見てた子が、夢を叶えてディズニーランドのダンサーになってるんですよ。
おおー。
ダンスじゃなかったとしても、子供たちの夢のステップアップ…踏み台にしてもらいたいです。でもそんな子たちにも絶対負けたくないので自分も輝きたいですけど(笑)。あとは…うーん…
何、何?いって、いって!
もちろんMO-JOのこともそうですね。どこに行っても「MO-JOだ!」っていってもらえるようになりたい。MO-JOならなんでもできるって勝手に思ってます。ダンスホールも、ヒップホップも、なんだったら、全部関係なく、全部やりたい(笑)。MO-JOで新しいことやって行きたいっていうのもあるし、お兄ちゃんとももっとたくさん踊りたい。ericamaiのヒップホップも伝えたいし…ああ、すいません、あり過ぎ(笑)。
全部ダンスにまつわる夢ですね。
ダンスが好きです。
じゃあ、腰に気をつけないと。お身体の方は大丈夫ですか?ちゃんとした食生活していますか?
あんまりしてないですね。フライドチキンが大好きです(笑)。
※「Who Are You?」では、インタビューを受けて下さる方を募集しています。自薦、他薦、構いません。お名前、ご年齢、性別、お住まい、ご職業、応募の動機を明記の上、こちらまでお問い合わせください。(Shall We Dancehallでの募集はしておりません)