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展覧会『ミュージック』の準備をしながらヴェイヤンは「僕は彼らに頼む必要さえなかったんだ」と話す。「僕はダフト・パンクをミュージシャンじゃなく、プロデューサーとして紹介することを提案した。更に彼らの個人名で展示したいとも思ってた。彼らは言ったよ。”オーケー!もし誰かが本物の僕たちを、そして僕たちの生活を見たいなら、彫刻を見なければならないというわけだね”」
「作品に大きく関与しているけど、ハッキリとは目に見えない人たち」…この『ミュージック』では、そんな音楽プロデューサーたちにスポットを当てている。ギ=マニュエル・ド・オメン=クリスト、トーマ・バンガルテルのダフト・パンクを筆頭に、ナイジェル・ゴッドリッチ(レディオヘッド他)、クインシー・ジョーンズ(マイケル・ジャクソン他)、ジョルジオ・モロダー(ドナ・サマー、松田聖子!他)、リック・ルービン(ビースティー・ボーイズ他)、そしてリー・スクラッチ・ペリー、ザ・ネプチユーンズ(ファレル・ウイリアムス、チャド・ヒューゴ)などなど。「彫刻を作るよりも、プロデューサーたちとコンタクトを取る方が大変だったよ」ヴェイヤンは語る。「彼らがこのアイデアにどう反応するかも分からなかったしね」
でもプロデューサーたちは快諾してくれた。「彫刻を作るだけだろ。全く問題ない」。アーテック製の広角スキャナー二台、エバ・スキャナーを一台使用。センサーから生まれたスーパースタ-の生き写しだ。"Xavier Veilhan studio view," 2015. Photo © Diane Arques; © Veilhan / ADAGP, Paris/ ARS, New York, 2015リック・ルービンの彫刻に関して言えば、「スタジオのソファーに横になってほとんどの時間を過ごしている。そうやってスタジオの中で起こることに距離を置いている」と、どこかの雑誌に書いてあったのを思い出した。ヴェイヤンはリックに、横になってくれと申し出た。もちろんルービンはそれに同意した。
けれどもそれはそれほど楽じゃなかった。リック・ルービンのあご髭を彫刻することについて聞かれると、ヴェイヤンは笑って説明してくれた。「とても難しかった。スキャナーが髭で迷子になったんだよ。だからその後で髭をまた作らなければならなかった。リック・ルービンのあご髭は強烈だからね。ルネッサンスの彫刻も髭で苦労しているだろ。僕たちと同質の問題ということは面白いよね。多くのクラシックの彫刻、特にベルニーニを参考にしたよ」

