授業のときは他の学生から学びを得られます。彼らの価値観を知ることができます。彼らの出自、バックグラウンドを知り、彼らが授業に与えてくれるものを見つけましょう。そうすることで先生も、パソコンでノートをとらせるだけじゃなく、先生自身の体験を話すことができる。大学に通う目的は、最終的にはもちろん仕事を得ることだと思いますが、自分の限界、視野を広げることでもあります。この世界で何が起きているかを学ぶんです。この世界はどう生まれたのか? 私たちはどこへ向かうのか? この地球上に暮らすひとびとはどのように関わり合っているのか?教授の話すことに耳を傾けましょう。授業は教授のものなので、教授の話すことにむやみに反論しようとしないこと。もし教授の主張が絶対に違うと思うなら、教授と話してみてください。たとえば、私が刑事司法を専攻しているとき(30個目の学位です)、75ページ以上の卒業論文を書かなければいけなくて、私はその主題として宗教的刑事施設を選んだんです。キリスト教徒として育ってきたので。そのリサーチを進めるなかで、刑務所でキリスト教徒になった男性のことを知りました。私は彼が、ケネディ大統領暗殺事件の真犯人だと思っています。私は刑務所で服役中の彼を、この2年で2度訪問し、彼から計27通の手紙を受け取りました。このことについて、担当教官とは何度も話をしました。ケネディ大統領暗殺事件について、私は「この事件はこんなふうに起こったと考えています」と伝えました。たとえば教授の主張について、「あなたは間違っている。あなたは何もわかっていない」と真っ向から否定したら、ケンカになってしまいます。ですが、「これが私の考えかたです。これがその証拠です」と教授に提示することができれば(私は証拠をちゃんと用意していました)、少なくとも議論をすることができる。私はその論文の最後に、ケネディ暗殺についての自身の見解と、その犯人が刑務所内でキリスト教徒になったことを記し、担当教官の承認をもらいました。担当教官だけでなく、弁護士ひとりを含む、4人の博士が論文にサインをしてくれました。でもそのなかで私の主張に賛同するひとは誰もいませんでした。だけど私は、誰にも否定できない、みんなが納得するような主張をしたので大丈夫だったんです。私はそうやって教授とやりとりしてきました。借金はゼロです。11歳のときにデトロイトの新聞の配達のバイトを始め、その仕事を11年続けました。月曜から日曜まで毎日大学内で新聞配達をして、最初の4年間の大学の学費を稼いだんです。もちろん、当時の大学の学費は今と比べると安かった。ですが、私は学費が払えず苦労したことはありません。大学で学びながら何度か教師として働いたりしましたし、ある大学では11年間、駐車違反を取り締まるスタッフとして働きました。働く場所は常に大学構内でしたね。大学に4年通った場合の学生ローンの平均額は3万ドル(約330万円)です。それほどの価値があるのか、私にはわかりません。私は借金は怖いと思っています。だから誰にも借りをつくりたくない。もし誰かに何か借りをつくってしまったら、そのひとに支配されてしまう。ですが、だからと言って他にどうすればいいかはわかりません。今は働き口も減っています。たとえば、私は夏休みのバイトとして、何度か工場で働いたことがありますが、今じゃそういう仕事もありません。ある夏はクライスラーの工場で働きましたが、応募したらすぐ採用されました。1960年代の話です。今、同じバイトをしたいと思ったら、中国とか、違う国に行かなきゃいけないでしょう。もし体調が許せば、他にも取りたい学位があります。私がみなさんにアドバイスを送るとしたら、「できるかぎり長く大学に留まれ」ってことですかね。As told to Emma Collins. Follow her on Twitter.This article originally appeared on VICE US.