Who Are You?: 石橋悠さん(29歳) アニメ・声優系サイト編集者

「僕は、田村ゆかりさんが大好きです」
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街角でヤングファミリーの会話が耳に入りました。「パパ、夜ゴハン何にする?」「ししとう料理かな」 ええっ!! 調べてみました。確かに〈ししとう〉をフューチャーしたものは出てくるんですけど、それがメインになるのかは確認できませんでした。ヤングファミリーが食べたのは、ししとうチャーハン? ししとうペペロンチーノ? 麻婆ししとう? ボクちゃん用には、ししとうハンバーグかな? いや、無理だよなー。ししとうをググったのは初めてです。

日々の生活の中で、私たちはたくさんの人たちとすれ違います。でもそんなすれ違った人たちの人生や生活を知る術なんて到底ありません。でも私も、あなたも、すれ違った人たちも、毎日を毎日過ごしています。これまでの毎日、そしてこれからの毎日。なにがあったのかな。なにが起るのかな。なにをしようとしているのかな。…気になりません?そんなすれ違った人たちにお話を聞いて参ります。

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石橋悠(いしばし はるか)さん 29歳:アニメ・声優系サイト編集者

石橋さん、本日はよろしくお願いいたします。

こちらこそ、どうぞよろしくお願いいたします。…あの、僕もパソコンを出していいですか? 仕事柄、こっちのほうが落ち着きますので。

はい。もちろんです。石橋さんは、どんなお仕事をされているんですか?

アニメと声優系WEBサイトの編集をしております。

あら! 同業さんですか!

はい。僕も声優さんのインタビューなどをしています。ですけど、今日は立場が逆なので…。とても緊張しています(笑)。

だからパソコンを開いたんですか?

はい。なんとなく、いつもの感じにしました(笑)。

まだ始まったばかりですが、インタビューされているご気分は?

大変です。脇の下がビッショリになっております(笑)。

いつもは、石橋さんがビショビショにさせているんですものねぇ

いえ、まぁ(笑)。

すいません、私はアニメとか声優さんのことをまったく知らないんです。

いえいえ。VICEさんとオタクって、やっぱり離れていると思いますから。

あ、でもこのコーナーにも、結構オタクさん出ていますよ。

はい。僕も拝見しております。でも女性のかたばかりですよね?

ああ、確かに!

女性のオタクのかたは、どんどんオシャレになっているんです。街を歩いていても「可愛いなぁ、オシャレだなぁ」なんて思うかたが、ケロッとオタクだったりするんです。

ケロっと! それが石橋さんにはわかるんですか?

時と場合にもよるんですけど、カバンとかに好きなアニメグッズを付けているかたが多いんですよ。それで「この子は、あの作品が好きなんだなぁ!」とか。

ああ! MELVINSのTシャツ着ている女の子がいたら、私も上がりますもの! そんな感じですか?

まぁ、ニヤニヤしていますね(笑)。

じゃあ、男性はどうなんでしょうか?

男性のかたは、今もわかりやすいんです。さすがに、バンダナを巻いて、シャツをインするような電車男みたいな人は少なくなりましたけど、〈しまむら〉あたりで揃えた服で、ショルダーバッグを下げて、2000円くらいの靴を履いているようなかたが多いですね。洋服にお金をかけないんです。もちろん、それが悪いわけではありません。

ちなみに石橋さんはオタクさんですか?

はい。

でもオシャレですよね。普通、こんなジャケット着こなせないですよ。スニーカーもオシャレだし。

ありがとうございます。服も趣味なので。ですから、シーンからは、ちょっと浮いています(笑)。

オタクシーンですか?

はい。オタクの友達も少ないですし、声優さんのライブ後とか、他のみなさんは、ツイッターで繋がった人々と飲みにいったり、ゴハンを食べにいったりするんですけど、私はそういう機会もあまりなくて。たまに誘われてお邪魔する感じです。ひとりでライブに行くことも多いですしね。

寂しいんですか?

いえ、寂しくはないんですけど、ちょっと羨ましいです(笑)。

やっぱり、〈しまむら〉で揃えたほうがいいのでは? この辺だと三軒茶屋にありますよ。

いえ、服も好きなので(笑)。

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それにしても、今の声優さんって、本当に人気があるんですよね? YAHOOニュースとかで、〈熱愛発覚!〉とかあるじゃないですか? 「この人、誰だろう?」って調べると、だいたい声優さんだったりします。

はい。すごい人気です。例えば、前は、海外映画やアニメの吹き替えを芸能人のかたがやっていたパターンもかなりあったんです。でも、やっぱり不評だったんですね。

織田裕二の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』とかねぇ。

いや、まぁ(笑)。そこで、あらためて声優さんが注目され、さらに声優さんが数字を持っていることも判明したんです。

なるほどー。

同時にアニメ自体もどんどん盛り上がってきて。アーティストとして歌手活動をする声優さんも増えてきて、アイドル的な要素も強くなってきています。

オリコンチャートにもガンガン入っていますものね。

今までは声だけだったのに、顔出しも当たり前になってきたんです。そうなると、可愛い声優さん、かっこいい声優さんがどんどん出てきます。ですから、現在は芸能人と変わらないような存在になっているんです。

石橋さんも、声優さんのライブに行ってらっしゃるんですよね? どなたがお好きなんですか?

僕は、田村ゆかりさんが大好きです。

田村ゆかりさん! どれどれ…あら、可愛らしい! ちょっと神田沙也加に似ているかな。

永遠の17歳っていわれているんです。

ゆかりさんは、おいくつなんですか?

42歳です。

ええっ! そう見えないって部分と、石橋さんの癖に驚いています!!

いえいえ、このシーンでは当たり前ですから(笑)。紅白などにも出演している水樹奈々さんも30代後半ですし。

それも知りませんでした! まだ20代かとー。

ただ、田村ゆかりさんは、ちょっと特別かもしれません。これだけ売れていて、この年齢なのに、ライブをガンガンやっちゃう声優さんは少ないですね。

どんなところでライブをしているんですか? 中野サンプラザとか?

中野サンプラザもやったことがありますが、今度あるのは幕張メッセですよ。1〜3ホールを使って。

すげぇ〜!! レッチリ、レディオヘッド以上じゃないですか!! 完全にゆかりをナメてました。ごめんなさい!!

いえいえ、ゆかりんのことなんて、知らないのが当たり前ですよ。

え、…ゆかりん??

あ、田村ゆかりさんです(笑)。すいません。

いつ頃から、ゆかりんのことが好きになったんですか?

18歳くらいのときです。

多感な時期ですよね? アイドルとかセクシー系にはいかなかったのですか?

いきませんでしたね。それからずっと追いかけております(笑)。

元々、アニメとか声優さんが、お好きだったんですか?

いえ、そんなことなくて、高校の頭くらいから、今も好きなんですけど、ずっとヒップホップを聴いていました。

どんなのを聴いていたんですか?

ZEEBRA、DABO、ニトロとか。あとは〈さんピンCAMP〉周辺ですね。僕は福岡出身なんですけど、当時の福岡はヒップホップが物凄く盛り上がっていたんです。

さんピンからのゆかりん。お願いします!

はい(笑)。高校から一緒だったヤツと福岡大学に入ったんですけど、なにもいわずに、そいつが急に退学しちゃったんですね。なんで辞めたのかを聞き出そうと思って、そいつの家に行ったら、部屋がアニメ一色になっていたんです。

それまでの彼は、そうじゃなかったんですか?

はい。テニスで県大会まで進むようなスポーツマンだったんですよ。でも、美少女ゲームがアニメになっているようなゴリゴリの世界を部屋で堪能していたんです。「おかしいぞ。これはどうしたもんか?」と。

はい(笑)。

それから、ちょくちょく遊びに行くようになったんですけど、あまりにもそいつがハマっているので、「ちょっと俺にも観せてみろ」と。そしたらこれが最高に面白かったんですよ(笑)。

そのとき観たのは、なんてアニメですか?

『とらドラ!』っていうアニメです。高校生のラブコメディなんですけど。

どんなお話なんですか?

普通の高校生男女の話なんですけど、昔、テレビでやっていた学園ドラマみたいなんですよ。それが僕にとっては、衝撃的でした。正直、僕自身も当時は、オタクを敬遠していたわけです。周りもそういう風潮でしたから。でも、実際にアニメを観たら、あまりにも日常的な風景がそこにあったんですね。むしろ、実写では表現できないことが、アニメではできていた。物凄く驚いたし、新鮮だったんですね。

なるほどー。

そこからはもう止まりませんでした。でもその友達は、いやらしいことに、まったく僕にオススメをしてこないんですよ。

自分でアニメ道を極めろと?(笑)

はい(笑)。でも、DVDは貸してくれるんで、僕もガンガン借りていたわけです。そこから1年は本当に早かったです。ドラクエで、はぐれメタルを倒しているようなもので、どんどんレベルが上がっていきました。そして完全にオタクになったんです(笑)。

おめでとうございます(笑)。

ありがとうございます(笑)。

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ご出身は、福岡のどちらですか?

福岡市の東区です。

宮本さんも九州ですよ。

(カメラマン:宮本さん)熊本ですよ。

はい、存じ上げております(笑)。お会いできて嬉しいです。

どんなお子さんでしたか?

兄貴がいたんで、小学校の頃は野球を一緒にやったり、中学、高校はバスケをやっていました。

まったくアニメには興味なし?

ゲームは子供の頃からずっとやっていたんですが、アニメは普通に『デジモン』とか『プリキュア』とかは観ていたくらいで…

まさかこうなるとはねぇ(笑)。

はい(笑)。

恋は、いかがでしたか?

ありません(笑)。今もそうなんですけど、全然モテませんでした。中学まではなにもなくて、高校のときに、1回告白されたんですけど…

おおー! でも、「ですけど…」ですか?

はい(笑)。同じクラスの女の子から、「隣のクラスの●●ちゃんが、あなたのことを気になっている」と聞かされたんです。「おおー!」と思いました。

思いますよね!

で、その子を紹介されて、話したり、一緒に帰ったりするようになったんです。そしたらある日、「話がある」って、呼び出されまして。「きたー!」と。

思いますよね!

そしたら、「あなたは、誰でも、どの女の子とでも仲良くしているよね?」と。

石橋さんは、そういうキャラだったんですか?

いじられキャラでした。みんなとギャーギャーいってるような。

それで? それで?

「もし彼女ができても、今みたいにする?」って、訊かれまして。「多分、そうやねー」と。

フムフム。

「女の子はそういうのがキツかったりするんです。私はあなたのことが好きだけど諦めます」といって、ササーッと、その場からいなくなりました。めちゃくちゃ速かったです(笑)。

こりゃまた、せっかちな子ですねぇ。じゃあ、石橋さんの『とらドラ!』は。

まったくありません(笑)。高校はそのまま卒業です。

でも大学生になったら、色々あったでしょう?

ないです。なぜなら、オタクになっていたので(笑)。

アハハハ!!!! じゃあ、彼女も?

いません。ですから風俗へ。素人童貞でした(笑)。

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大学卒業後は、どうされたんですか? 就職は?

大学は土木科だったんですけど、アニメライターになりたくなったんです。それで上京して、東京の専門学校のライター科に入学し、2年間通いました。

ああ、ここで趣味を越える選択をされたんですね。それはどうしてですか?

人に、アニメ作品を薦めるのが好きになっていたんですね。だったらライターになって、もっとたくさんの人に、たくさんの作品を薦めようと決めたんです。

ほんと、人生ってわからないですよねぇ。お友達が退学しなかったら、石橋さんはラッパーになっていたかもしれないし、ゆかりんとも出会えなかった。

ラッパーはあり得ませんが、ゆかりんはそうですね(笑)。

専門学校では、どんな勉強をされたんですか?

日本語の勉強はもちろん、紙媒体及びWEB媒体ページのレイアウトや、インタビューの仕方などですね。実践として、街頭インタビューをしたり。

就職活動は、どのように進めるのですか?

ライター科は、ちょっと特殊で、講師がライターだったり、出版社の人間だったりするので、そこから引っ張られるんです。でも、引っ張られても、だいたいはフリーですね。能力が高い学生は就職できるんですけど、先輩のライターさんを手伝ったり、出版社であっても、業務委託として働くのが通常です。

石橋さんもフリーだったんですか?

はい、そうです。3年間くらいは完全にフリーでした。

その3年間、お金とかキツくなかったですか?

キツかったです(笑)。もちろん、バイトもやっていたんですが、ライターの仕事が無いので、バイトメインの生活になってしまうんです。実際、バイトのほうが稼げるし、安定してお金が入ってくるので、ここでライターを辞めてしまう人も多いんですよね。僕もそうなってしまう可能性があったので、「このままではマズイ」と思い、途中でバイトを辞めたんです。

じゃあ、ライター1本で頑張っていたと。ちゃんとゴハン食べてました?

いやぁ、なかなか(笑)。現在、僕は95キロあるんですが、当時は80キロくらいになっていましたから。

うーん、70キロが55キロだったら、もうちょっと説得力あったかなぁ。ちなみにお家は? 1人暮らしをされていたんですか?

いえ、今もそうなんですけど、3人でシェアして。僕をオタクに染めたヤツも一緒ですよ。

え? 元テニス大会のスポーツマン? 福岡の?

はい(笑)。ヤツは現在、ゲームのグラフィックをやっています。あともうひとりは、専門学校で知り合ったヤツです。

楽しそうなハウスですね。

まぁ、そうですね(笑)。

大学時代は風俗ということでしたが、この頃の恋はいかがでしたか?

まぁ、ちょいちょいあったんですけど…

コノコノー! じゃあ、ひとつでいいので教えてください。

居酒屋でバイトしていたんですけど、そこで働いていた女性とおつきあいさせていただきました。ひと回り上なんですけど。

12歳上? そのとき石橋さんは?

えっと、23、24だったかな。…その女性、ゆかりんと同い年だったんですよ。

アハハハ! やっぱ、そこは石橋さんの癖なんじゃないかなぁ。

いえいえ、たまたまです(笑)。

楽しかったですか?

楽しかったですけど、やっぱり、ひと回り上の方は難しかったですね。

どんな風に?

ことごとく「若い子が、私みたいなオバさんといちゃダメ」とかいうんですよ。でもこっちはそれがイイのに。

やっぱ、そっちがイイんじゃない!

まぁ、当時はそうだったかもしれません(笑)。でも、そうやって僕のことを思ってか、スーッと消えてしまいました。僕のせいでしょうね。

そうなんですか?

だいたい、別れるときって、そうじゃないですか? いつも男が悪い。

うーん、どうだろう?

いや、あ、すいません! そんなに経験あるわけじゃないのに、偉そうなこといって! あー、恥ずかしい! ごめんなさい…今、めちゃくちゃ恥ずかしいです…。

今、とても可愛いです! さて、やっと食えるようになったのは、いつ頃ですか?

僕は、おかげさまで26歳くらいから、なんとか食べられるようになりました。

どうやって、現在の職を手に入れたのですか? 来るもの拒まずの精神で?

そうですね。先輩の仕事をガンガン手伝ったり、自分から営業に行ったり。あと大きかったのは、専門学校の講師が、現在のサイトの編集長なんです。小さな仕事をたくさん積み重ねるうちに、もうちょっと大きな仕事をやらせてもらえるようになり、現在のフルタイム業務になりました。

ゆかりんに近づきましたね!

まあ(笑)。

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石橋さんは現在29歳。脂ノリノリの編集者さんですね!

いえいえ、まだまだです。この業界、若い人が多いのは間違いないのですが、50代くらいの先輩方もいらっしゃいますよ。

下からもどんどん入ってくるんですよね? みなさんオタクさんですか?

はい、みんなオタクです。

石橋さんから見て、若いオタクというか、新しいジェネレーションというか、「俺たちと違うな」と感じることもあります?

常にあります。アニメって流行り廃りのサイクルが早いんですよ。たくさんの作品が放送されているので、前のクールのものは、どんどん忘れ去られてしまうんです。ですから若い人は、新しいモノへの興味が、僕たちより深いですね。「え、こんなの今流行ってんの?」と、驚くことも多いです。ですから、常に若い人の話は聞いていますね。

アニメ番組って、年間どれくらいあるんですか?

そうですね。例えば…(カチャカチャカチャ)。

お! やっとパソコンが発揮されましたね!

はい(笑)。コレ見てください。秋に始まった新番組のリストです。40〜50はあります。

ええー! 本当に!!

1年だと何百ってあるんです。配信もありますけど、ほとんどテレビなんです。

(カメラマン:宮本さん)ジョジョも始まりましたよ。

それって、スゲエことなんですか?

(カメラマン:宮本さん)知らないんですか? スゲエことなんですよ。

はい。スゲエことです(笑)。

でもこんだけ作品があったら、どの記事を載せるのか、どの声優さんを取り上げるのか、色々大変じゃないですか?

そうですね。難しいんですけど、人気作と好きな作品は逃さないようにしています。

追っかけるのも大変ですよね?

はい(笑)。土日は、モニター流しっぱなしにして、なんとか把握するようにしています。でも、さすがに全部は観られないですよね。全部追っかけていたら、生活が崩壊します(笑)。

でも好きなことがお仕事になっちゃったじゃないですか? キツくなる人もいますが、石橋さんはどうですか?

確かに、好きなことが嫌いになる瞬間もあったのですが、今はフラットに観られるようになりました。僕らは作品を作っているのではなく、その魅力を視聴者に伝えるパイプ役なんです。どんだけ強くて、どんだけ品質の良いパイプをつくるのか。そういう役目なんです。そう考えると、自分の努力次第で、的確に伝えていくことができる。パイプをもっと丈夫にできる。そこに気づいてからは、楽になりましたし、「ああ、やっぱアニメ好きだわ」って、改めて感じるようになりましたね。

でもクソみたいな作品もありますよね? 苦手な作品とか?

そういう作品にこそチャンスがあると、専門学校時代に教えてもらったんです。そういう作品だからこそ、客観的に観ることができる。その魅力を的確に捉えることができると。ですから今は、苦手とか嫌いとか、思わなくなりました。「なるほど。こういう作品で、こういう面白さがあるのか。じゃあ、こう伝えよう」って考えるようになったんです。逆に、個人的に好きな作品とか、思い入れのある作品には、気をつけています。自分が好きなところだけ押しても、読者には届きませんから。

すいません、ざっくり質問で申し訳ありませんが、現在のアニメシーンってどんな風に成り立っているんですか?

難しい質問ですね(笑)。…そうですね、アニメって、基本的に原作モノとオリジナルがあるんです。原作モノは、ジョジョもそうですけど、例えばジャンプなんかで連載している人気作品のアニメ化ですね。オリジナルは、アニメありきでスタートするものです。原作モノは、既に人気のある作品をアニメにするものですから、ビジネス的にも成功を前提に進められていくんです。ただ、そこがすんなりうまく進まないのが、アニメ界でして。「これは絶対いくでしょ」ってヤツがポシャッちゃったり。

へぇー。

逆に、まったく誰も注目されていなかった作品が爆発することがあるんです。そうなると、僕たちは大変です(笑)。

どうしてですか?

そんなに人気が出ると思っていなかったから、記事展開などが後追いになるんです。

そうかー! でもどうやって、シーンの動向を追うのですか?

1番わかりやすいのは、ツイッターですね。アニメって、まず公式ツイッターが開設されます。まずはそこのフォロワー数ですね。更に放送中は、みんな実況ツイートしているんです。その数も大きな参考になります。

編集部には、そのツイッターをリサーチする部署とかもあるんですか?

いえいえ、ありません(笑)。お金ないですから、みんな自分たちでやっています。

お仕事量、多いですねぇ。

でもそれが面白いんですよ。例えば、うちに掲載した記事で、最初は3桁PVくらいしかいかなかったものが、2〜3週間後には4〜5桁PVになることがあるんですね。「なんだ? なんだ?」ってツイッターで調べると、「昨日の回がやばかったらしい!」って。それで、編集部みんなでその回を観るんです。「本当だ! これはやばい!!」って。みんなアニメ好きですからね(笑)。この瞬間がたまらないんです。

すごく健全ですよね。視聴者がシーンをつくっているし、支えていると。

そうですね。100%そうだとはいい切れませんが、本当にサイクルが速いので、読者の動向は常に気にしていますし、とても大事ですね。

今日は本当に勉強になりました! では、最後に。石橋さんの夢、野望をお願いします!

これまた、難しいですね(笑)。うーん、漠然としているんですけど、もっと僕たちで大きいことができるといいですね。WEBメディア発信で、新しいシーンとか、新しい人気が生まれないかなって。先ほどもいいましたが、やっぱり読者の盛り上がりありきで、僕たちの仕事がある。逆に、こちらからの発信は、まだまだ少ないと思うんです。自分たちが発信することによって、作品が光る。そして、人が輝く。そういう時代になるといいなぁって考えています。

もう! お仕事ばっかり! とっても楽しいんですね。

はい。天職だと思っています。

ちなみに、現在おつきあいされているかたはいますか?

いえ、おりません。ですから、これをきっかけになにかあったら嬉しい…なんて下心も(笑)。

お! 久々に募集しちゃいます?

いいんですか? ありがとうございます! じゃあ、僕のツイッターを。ご興味のあるかたは、ぜひご連絡ください。

どんなかたがタイプですか? やっぱ、ゆかりん?

いや、ゆかりんは本当に大好きですし、世界で1番可愛いと思っていますが、性の対象ではありません。本当にゆかりんは別で。

じゃあ、募集されるかたは、性の対象?

はい、もちろんです。よろしくお願いいたします!

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