
先日、長髪でライダースジャケット、そしてスリムジーンズのどう見てもラモーンズなお兄ちゃんがいたのですが、更にこのお兄ちゃん、ラモーンズのTシャツも着てたんですね。学校の飲み会の帰り道だったのかなぁ。周りに音楽好きな友達はいなそうだったから、お兄ちゃんのアッピールは分かるけど、絶対どっちかにした方がいいと思う。どうせ周りからは「髪なが夫」とか「ロン毛皮太郎」とかって呼ばれてるんだから。
日々の生活の中で、私たちはたくさんの人たちとすれ違います。でもそんなすれ違った人たちの人生や生活を知る術なんて到底ありません。でも私も、あなたも、すれ違った人たちも、毎日を毎日過ごしています。これまでの毎日、そしてこれからの毎日。なにがあったのかな。なにが起るのかな。なにをしようとしているのかな。…気になりません?そんなすれ違った人たちにお話を聞いて参ります。
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真(まこと)さん –仮名–(40歳):保育士 / 飲食店・風俗店勤務
お仕事は保育士さん。そして、飲食店、風俗店でも働いてらっしゃると。
はい。平日は保育園に行きまして、夜とか週末はキャバクラ、レストラン、そして風俗店で働いています。
風俗店は、どのようなものなのですか?
はい。熟女専門ヘルスです。50、60当たり前。みなさん熟れています。今、私は40歳なのですが、これでも一番若いんですよ。この店ではピチピチです。
おお〜…。でもすげえ働いてらっしゃいますね。確かに保育士さんのお給料は大変だと聞いていますが…
確かにお給料は少ないですが、他に入り用がございまして。そこは追々…
了解致しました!今回は仮名「真」さんで進めさせていただきます。
ありがとうございます。でも実際に私は自分の名前が好きではないんです。
ほう、どうしてですか?
私の祖母が新興宗教に入っていまして、その宗教から与えられた名前なんです。
いきなり追々来ましたね!
はい。なので、今はキャバクラとか風俗店で、違う名前を付けることが出来るので、そこはちょっと嬉しいですね。
小さい頃から宗教中心の生活だったんですか?
そうですね。物心が付く前から、集会とか連れて行かれていました。「遊びに行くよ」って言われても、その集会とか説法でしたし。ですので、学校の友達ともあまり遊べませんでしたね。とにかく祖母が厳しかったんです。祖母の言うことは絶対でしたから。それに名前の由来も知って、「なんか愛されていないのかなぁ」なんて思い始めていました。
真さんもその新興宗教を続けていたのですか?
20歳の頃には、もう不信感を抱いていまして、29のときに祖母が亡くなったんですね。そこから父も母も私も、やっと逃れられたって感じです。
ご出身はどちらですか?
東京です。
どんなお子さんだったのでしょう?
そうですね、やはり宗教の影響もあったんでしょう。不思議がられて、ちょっとイジメにあったりもしました。
あらー。部活とかは入っていました?
中学のときは入っていました。科学部です。池のフナをみんなで捕まえて、解剖したり。ああ〜、あれは臭かったなぁ。みんな吐いてたなぁ。そう考えると、中学時代は割と楽しかったですね。
恋はしました?
しましたけど、恋の前にセックスをしました。中二のときなのですが…
ええ。
弟です。
ええーっっ!!!!!!
ええ。
ええーっっ!!!!!!
ええ。
いやいや、これお話して大丈夫なのですか?
大丈夫です。仮名ですし、フフフ!!
フフフ!!…じゃないですよ。どういうことなんですか?
夏休みだったんですけど、ショートパンツ履いて寝ていたんですね。そしたら隙間から見えちゃってたのかなぁ。そしたら上に……
断らなかったんですか?
またここで宗教のせいにしちゃうのも何なのですが、なんか断れない性格になっていたんですね。祖母が絶対で、それに父も従う。そして母がその二人の言うことを聞く…そんな日々を暮らしていたので、私もそんな性格になってしまったんです。ですので、今も…ねぇ。断れない…って言うか、40過ぎたら好きになりましね。フフフ!
お盛んなのですか?
そうですねぇ。「40女とお寺の鐘は突けば突くほど唸り出す」って言うじゃないですか…アハハ!!
アハハ…。で、弟さんとはどうなったんですか?
向こうもお盛んだったので…一歳下なんですけど、それからしばらくは求められて。もちろん嫌だったし、良くないことだと思ってはいたんですが、一年くらいは続いていたのかな。
ちょっと気持ち良くなったりしたんですか?
さすがにそれは無かったですね。そのときもそうですし、ここ最近までずっと。だって、「40女とお寺の鐘は突けば突くほど唸り出す」の状況ですから(笑)。ただ弟との場合でも、そのときは私から離れないじゃないですか。温かいですし。そういう安心感みたいなものは、あったのかもしれませんね。気持ち良くなったのは本当に最近ですよ、お寺の鐘ですよ(笑)。
弟さんとの関係はどのようにして終わったんですか?
なんとなく…ですね。ああ、ちょうど中三の頃に付き合い始めた人がいたからかなー。
どんな人でしたか?
同級生で告白されたんです。天然パーマで、なで肩で、鷲鼻。別に好きでもなかったんですけど、付き合い始めました。やはり告白されたのは嬉しかったですから。
どんなデートを?
王子の森でヤッてました。青姦ですね。で、この話を今のキャバクラとかでネタにしているんですよ。そしたら私のこと「森ガール」だって。ええ、私が元祖なんです。
くだらん(笑)。彼とは結構続いたんですか?
いえ、私が嫌になりました。だってTMネットワーク聴いてんですよ。
アハハハ!!
ダッセーなぁ〜って。
じゃ、真さんは何を聴いてたんですか?
大江千里ですね。
そんな変わんないでしょ(笑)!!
大江千里もダサいけど、TMとは違うダサさでしょ?ダサ相撲ですよ。
TMネットワークのどこがダサいと思ったのですか?
やっぱ、なで肩。
いやいやいやいや、大江千里もなで肩でしょ?
大丈夫です。メガネ好きですし。
おっしゃてることがよく分かりませんが、じゃ、そのTMと別れて高校生活はどうだったんですか?
都内の私立校に行ったのですが、平和な時間でしたね。バイト先で彼氏も見つけましたし、手をつないで普通にデートしたり。幸福タイムって呼んでいます。

高校卒業後はどうされたんですか?
美術系の学校に行きました。
どうでしたか?
楽しかったですよ。友達と夜遊びとかして、だんだん私も格好が派手になってきて。4年くらい付き合った人もいまして、結婚直前までいったんです。幸福タイムですね。
なんでお別れになったのですか?
私が依存しすぎたんですね。なんでもしちゃうんです。尽くしちゃうんです。まったく怒らないですし。でも彼にとっては重かったんです。
そのときお仕事は何をしていたんですか?
普通に会社勤めとか、保育士のアルバイトとかをしていたんですけど、26くらいのときに、あるサイトで知り合った人…出会い系とかじゃないですよ(笑)…と、BBSとかでやりとりしているうちに好きになりまして、お付き合いするようになったんです。で、その彼が仕事で海外に行くことになって、もちろん私も一緒に行きたいと。でもお金が無い。貯めないと。それで風俗店で働き始めたんです。
それほどお好きだったんですね。
そうですね。で、彼にも風俗で働くことを言ったんです。そしたら「いいよー」って。彼は物書きだったんです。だから風俗の裏側とか、風俗嬢のこととか知りたかったんですね。下心があったんですー。
どちらで働いたんですか?
池袋のヘルスです。
最初はいかがでした?
もちろん緊張しましたが、それよりも、とにかくお客さんがつかないのがキツかったです。ブサイクですし、店頭写真も貼ってくれないですし。だから「シャワーガール」っていって、シャワーのときだけお客さんのところ行って、洗うだけの仕事やっていました。
お仕事のマニュアルとかってあるんですか?
ビデオがありましたね。それを観て勉強するんです。でも悪い店になると「研修だぞ〜」って、店長とかが出てくるところもあります。それは絶対やっちゃいけないんですけどね。
お客さんがつかなくて、どうされたんですか?
そのお店のNO.1の子がとてもいい人で、私に色々教えてくれたんです。メイクの仕方とか、洋服とか。色々相談にも乗ってくれましたね。整形も。
え?整形??
そうそうそうそう。その子に勧められて。ココ、ココ、ココですよ。鼻の上、眉間のところ。
あら〜まったく分からないですよ。
いえいえ、入ってるんですよ〜、シリコン。それで少しずつお客さんが増えてきたんです。
ちなみにどれくらいお金が貰えるんですか?
シャワーガール一回で1000円。お客さんがつかなければ、1円も入りません。だから初めのころは、待機所でずっと待っているだけでしたね。それで、お客さんがついても、例えば70分で12000円の料金だった場合、私に入るのは7000円とかだったかな。一週間で一万円しか収入がないときもあったので、さすがにそのときは派遣の仕事もしていました。

厳しい世界ですね。それで彼と海外に行ったのですか?
いえ、行きませんでした。お客さんも増えてきて、ある程度お金も入るようになって、私が風俗にハマっちゃったんですね。変な自信を持ってしまった。「こんな私でも、お金を払ってでも、会いに来てくれる。愛されているんだ」って、めちゃくちゃ多幸感になってしまったんです。そのときは違う店にいたんですが、入店一ヶ月でナンバー5とかになりまして、どんどん服装も派手になるし、お金遣いも荒くなる。アイドルみたいにチヤホヤされて、結局は本来の目的を失った、ただの風俗嬢になってしまったんです。
そのときのお給料はどれくらいでした?
そうですね、60万円くらいだったかなぁ。でも全部使ってましたね。
そのまま、お店を続けていたんですか?
いえ、彼の子を妊娠してしまったんです。ただ彼は、結婚とか考えていない人だったので、中絶しまして、風俗も辞めました。その彼ともそのときに別れたんです。でも未だに私を心配して、連絡は取り合っていますよ。
そのあと、どうされたんですか?
もう一度保育園で働きたいって思ったんですね。子供は好きでしたし、なんか自分の過去探しというか、子供を見ることで、私自身のことを改めて知ることが出来た。それで独学で保育士の資格を取って…
すごい!!国家試験ですよね!
まぁ、一回は落ちたんですけどね(笑)。
そこからずっと保育士ですか?
いえ、結婚したんです。29歳だったので、親からお見合いを勧められて。それで写真見たら、なんか涙ドバーッと。「あ、この人と結婚するな」ってなぜか思ったんですね。ビビット婚です(笑)。
へぇ〜、旦那様はなにをされていたんですか?
普通の会社員です。それで子供も出来たので、そこからはずっと専業主婦でした。幸福タイムでした。
ん〜、ではなぜ現在に至ったのか?まだまだありますねー。
ありますよー(笑)。まず37で離婚したんです。
それはどうして?
ん〜、向こうの言い分は、私がマイナス思考で重くなったと。まぁ、一番の原因は、お互いにきちんと話さなかった、闘わなかったってことだと思います。姑とも闘えませんでしたし、それに旦那がマザコンだったんですね。それも認めてくれなかった。それで別居するか、離婚するか、ってあたりで、私もちょっと荒れてきて、キャバクラで働き始めたんです。そしたらそこで知り合ったお客さんが、私にグイグイと来まして。京都の人だったんですが、出張でこっちに来るたびにキャバクラに寄るようになって。それで「京都に来なよ。俺が守る!」みたいな感じで。まぁ〜口がうまいヤツなんですよ。それで信じて京都に行ったら、それはまんまと嘘だったと。
え?
一ヶ月くらいで暴力が始まりまして。
ううー。
まだ離婚はしていなかったので、旦那からも「戻っておいで」って、言われていたんです。でも自分で決めたことだし、そこまで甘えられないので帰らなかった。あそこで戻っていたら、このインタビュー受けていなかったでしょうね。熟女ヘルスにもいなかった(笑)。
結局京都にはどれくらいいたんですか?
3年くらいですね。
その彼とずっといたんですか?
はい。ただ彼は仕事もしなくなったんですね。じゃあ私が働かなくてはならない。それで京都の保育園で働き始めたんです。資格取っといて良かった(笑)。
では、東京に帰って来た理由を教えてください。
保育士だけでは食べていけなくて、派遣の仕事とかも掛け持ちしていたんですが、それでも足りない。少しですけど、養育費も払っているんです。でも彼は働かない。それで借金も抱えてしまったんです。そしたら今度は彼が帰ってこなくなった。他に女が出来たんですね。さすがにいる理由もないので、帰って来たんです。…あー、思い出した。泣きながら引っ越し作業してたんですよ。そしたら引っ越し屋さんが「可哀想に。抱きしめてあげる」っていきなりキスしようとしやがったなぁ(笑)
…(笑)。それで現在に至ると。
そうです。だからたくさんをお仕事しなくてはならないのですー。
でもキャバクラとか風俗とか、本当にいろんなお客さんが来ると思うんです。
いますよー。盛りだくさんですよ(笑)。例えば今の熟女ヘルスなんですが、80歳のおじいちゃんとかいますよ。杖持って来るんですから。それで、サービスはホテルで行うのですが、私が到着する前にワクワクし過ぎて、先にお風呂に入っているんですね。でも怖いじゃないですか。部屋入って、プカプカ浮いてたら。
アハハハ!!
心臓とかでねぇ。だって支えてあげないと歩けないんですもの。
おじいちゃん、ビンビンになるのですか?
さすがにお勃ちになりませんね。でも触ってあげるじゃないですか。明らかに若い方のとは違う。繊維を感じるんです。
繊維って(笑)!!
筋、筋ですよ!細〜い筋が一本、一本、組み込まれてチンポになってるんだなって。硬いと一本の柱でしょ?でも固くないから、指先で中の繊維の感じが分かっちゃうの。
アハハハ!!じゃ、フィニッシュも無いでしょ?時間で終わるんですか。
そうですね、触ってあげたり、含んであげたりしながら、時間が来たら「あー、時間になっちゃった。今日は出来なくてゴメンねー」って、いつも出来ないんですが。
(笑)。逆に元気なおじいちゃんもいるんですか?
いますよー。イッた後も、ずっとビンビンの人とか。
若いお客さんもいるんですか?
もちろん!20代前半の子とか。熟女、モテるんですよ。
他にも印象深いお客さんをお願いします!
そうですね〜、池袋時代なんですけど、すごい太ったお客さんが「ハァハァ」しながら来たんですよ。「ボクね、ボクね、今ブルセラ行って来たんだけどー、これ買ったんだー」って。ブルマーを履いていたんです。
ええ、ええ。
そこまではヨシとして、「じゃあ、脱ぎましょうね〜」って脱がせたら、頭の中のサイレンが鳴り響きましたね。「ウ〜!ウ〜!警戒せよ!警戒せよ!」キンタマの大きさがね、グレープフルーツくらいあったんです。
マジっすか!
パンパンでね。「ち…ちょっとおトイレ行って来るから待っててねー」ヤベぞヤベぞヤベぞヤベぞ!って、抜け出して。「店長!やべぇ!!チェチェ蝿だ!!」
チェチェ蝿?
ええ。江戸時代に日本でも流行った寄生蝿なんですよ。これに感染しちゃうと、キンタマがデカくなるんですね。♪たんたんたぬきのキンタマは〜♪ってあるでしょ?この歌、こっからなんですよ。寄生虫博物館で確認していたので、分かったんです。
うお〜こえー!!!!
「店長!ヤバイっす!グレープフルーツ!チェチェ!チェチェ!」「分かりました。それではゴム付けていいですよ」「…はい、ありがとうございます」って、結局やらすのかよ!!
アハハ!
で、コイツがまた良く喋るんですよ。「ボクのをねー、初めてしごいてくれた人教えてあげようか?」「うん、誰?」「ママだねー」って。
うー。。。。
「ママがねー、いつもお風呂場でね。皮も剥いて洗ってくれるんだー」って、じゃ、オマエはなんで感染してんだよ!!ってねー。
ガハハハ!!
あとは、清原に似ていて、私のタイプの常連さんなんですが、ある日、「僕、本当に真さんのことが好きなんです。本当に可愛いと思います!それで…あの…今日は…、い…入れさせてください!さ…先っぽだけでイイのでー!!」って。
(笑)!!先っぽだけ…って本当に言うんですね!
本当に言いますよ〜。ただね、この人、おチンチンが異常に小さいの。小指の第二関節くらい。で、本人は気づいていなかったのですが、この人いつも入ってたんです。素股でサービスしているんですが、小さ過ぎていつも入っちゃってたの。
ウォー!!!!
「真さんは本当にいつも気持ち良くさせてくれますね。凄いテクニックだ」って。当たり前でしょ、入ってんだから。超大サービスです。
ククッー!!逆にデカイ人は?
いますよ〜、トンデモナイの。確かにフェラチオは辛いんですけど、そんな気持ちを超えるほどのデカさ。入れてみたくなりますよ。
それは見たいですねぇ。
本当にいろんな人がいます。イクときに「おかーさーん!!!!」は、当たり前だし、あとSぶって躓いてるヤツとか。
わ、気になる!気になる!
例えば右手でおチンチンをマッサージしているとするじゃないですか、そしたら「オイオイオイ〜、なんで左手遊んでんだよ?なんで休んでんの?ココだろ!ココだろ!」って、チョキで自分の乳首さすってんの。チョイチョイチョイ〜ッだって。その姿が本当に面白い。
アハハハ!!!!
あと言葉もウザいんですよ。「アレ〜、どうした〜?こんなに濡れちゃって。あ〜、すげえな。お〜、すげえな。どうした?どうした?ホラホラホラー、ホラホラホラー、恥ずかしいヤツだな〜。ホレホレホレホレホレホレー!!!!」って。
アハハハ!!!!
もう笑いを堪えるのが大変ですね。あと鏡がある部屋だと、いちいち自分の姿を見るヤツ。例えば、私がクンニされたりするじゃないですか。そしたら、ペロペロペロ、チラッ!ペロペロペロ、チラッ!って。そしたらだんだん速くなって、ペロチラ!ペロチラ!ペロチラ!ペロチラ!…オマエ、首大丈夫かよ!
ヒーッ!!!!真さん、最高ですね!!ちょっと行きたくなりました。
ありがとうございます。でも直前チェンジはしないでくださいね!

※「Who Are You?」では、インタビューを受けて下さる方を募集しています。お名前、ご年齢、性別、お住まい、ご職業、応募の動機を明記の上、こちらまでお問い合わせください。
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