猛獣をペットにするクウェートのセレブたち

世界第4位の原油埋蔵量を誇るお金持ち国家クウェート。ほとんどの国民が国家公務員か国営企業の社員で、8世帯に1世帯が1億円以上の資産を保有しているという。そんな国の富裕層のあいだでは、猛獣ペットブームが起こっており、ライオンやチーターなどと戯れている姿をインスタグラムに投稿するのがトレンドだという。

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15 June 2017, 3:00am

ペットと聞いて思い出すのは、犬、猫、チワワ、マルチーズ、ロシアンブルー、マンチカン、柴犬、秋田犬、金魚、熱帯魚、グッピー、フレンチブルドッグ、シャム猫、アメショ、ハムスター、チンチラウサギ、九官鳥、カワウソ、セキセインコ、オカメインコ、コザクラインコなどではないだろうか。スマホをスクロールすれば、そんな小動物たちの愛くるしい動画がどんどん目に入ってくる。カワウソのどアップなんて本当に反則だ。目と目のあいだにビスコあたり置いてみたい。絶対かわいいと思う。

しかし、お国変わればペット事情も変わる。チンチラウサギが餌になる国もあるのだ。世界第4位の原油埋蔵量を誇るお金持ち国家クウェート。ほとんどの国民が国家公務員か国営企業の社員で、学校は大学まで無料。病気になっても3ドルくらい出せばほぼ賄われ、葬式代もお墓代もタダ。結婚すれば家が貰え、子供手当ても大充実。8世帯に1世帯が1億円以上の資産を保有しているという。

だからこそインコなんかじゃ満足していられない。富裕層の若者のあいだでは、猛獣ペットブームが起こっており、ライオンやチーターなどと戯れている姿をインスタグラムに投稿するのがトレンドだというのだ。ベンツにチーターを乗せて走りまくる。砂漠でウサギを追いかけさせる。そんな光景をドローン撮影して投稿。猛獣を操ることは、彼らにとってステータスなのだ。

ここ日本でも豚の散歩をしているおっさんや、サルを肩に乗っけてるおっさんや、大蛇を首に巻いているおっさんなどをたまに見かけることもあるが、個人がライオンやチーターを飼うのは、限りなく不可能に近い。特定動物及び特定外来生物にあたる動物をペットにすることは、日本でも法律上可能ではあるが、飼養に関して専門的な知識を持ち、飼育設備もじゅうぶんに整えた上で、各機関に許可申請しなければならない。万が一動物が逃げたり、無許可で飼っていた場合は、もちろん飼い主が罰せられる。空から落ちてきた「もしかしてだけどー」の人が飼っていたカミツキガメは特定外来生物にあたり、「もしかしてだけどー」の人は無許可で飼っていたので、外来種被害防止法違反の疑いで書類送検されてしまった。もしカミツキガメや猛獣にご興味がある方は、東京都動物愛護センターのサイト内〈特定動物の飼養・保管〉ページを参考にしていただきたい。

さてクウェート。野生動物を飼養しているのは数百人にのぼり、売人は40人~70人いるといわれている。地元メディアまでもが飼い主をヒーロー扱いし、〈ジャングルを制した王様〉と呼ぶ。野生動物ブームの火付け役はスワクル(Swakll)という富裕層の男性。スワクルのペットはライオン、馬、鳥、犬、ミーアキャット、サル、チーター…飼養に関して、「専門知識はなかった。育てながら学んでいった」と語る。そんな彼は猫と卵アレルギーだ。うむ、人生の半分くらい損している。特に卵。

swakllさん(@swakll)がシェアした投稿 - 2017 4月 10 10:54午後 PDT

当レポートでは違法に動物を飼育する富裕層をはじめ、野生動物を管理する施設の自然科学者にもインタビュー。レポーターのシャーロット嬢は、出川もしくは竜ちゃんばりに猛獣と触れ合う。ただ残念ながら、この話は悲しい結末を迎える。カミツキガメはわからないが、ライオンもチーターも赤ちゃんのときは可愛い。でも当たり前のように成長する。飼い主がペットを選ぶように、飼い主も選ばれた人間でなくてはならない。

猛獣をペットにするクウェートのセレブたち(原題:Big cats of the gulf:2015)