COVER STORYで振り返る VICE MAGAZINEの歴史

2016年4月28日にVICE MAGAZiNEをリリースします。日本完全オリジナルで製作する「THE PHOTO ISSUE」。まずはこれまでのVICE MAGAZINEのカバーストーリーから、その歩みをおさらい。

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apr 22 2016, 1:41pm

昔、俺は◯◯◯ってメディアを仕切ってたんだぜとホラ吹き、それをフェイスブックなどのSNSの肩書きに入れちゃうやつ。そういうやつって、だいたい、よく分からないエグゼクティヴなんとかだの、クリエイティヴなんとかが、羅列されているのがお決まりのパターン。自分がただのアシスタントのくせに、さもそのブランドを背負ってるかのように、意気揚々とステッカーなんかを露出してみたり、訳のわからない自分の思う、そのブランド論を堂々と語ってみたり。
今や情報を勝手に配信、発信できる時代を良いことに、ちっちゃな自分を大きく大きくみせようと奮闘する。そんなのを目にすると、みんな自分のクリエイティヴに自信が持てないんだな、なんか大変なんだな、頑張ってるんだなって感心したりします。

2016年4月28日にVICE MAGAZINEをリリースします。今号は日本完全オリジナルで製作する「THE PHOTO ISSUE」。より詳しい詳細は追ってお知らせするとして、まずはこれまでのVICE MAGAZINEのカバーストーリーから、その歩みをおさらい。

1994

VOICE FIRST ISSUE VOL0 NUMBER0

カナダ、モントリオールでパンクマガジンとしてスタート。ティーンエイジャーの聖域であるパンク、セックス、ドラッグ、ロックンロールを中心とした記事構成。創始者サルーシュ・アルビが16Pの新聞形態で製作し、配布しまわったことが起源で誕生する。

1996

VICE FIRST ISSUE VOL3 NUMBER9

創刊から2年でカラー印刷で出版できるようになったのを機に、VOICEからVICE MAGAZINEへ名称を変更。その記念すべき初の号。新聞の紙からマガジン用の紙へ、写真も高画質なものを使用できるようになったのもこの頃で、後に代名詞となるフォトイシューが誕生する礎を築き始める。

2001

1ST PHOTO ISSUE VOL8 NUMBER6

ライアン・マッギンレーの発案で最初のフォトイシューが誕生。テリー・リチャードソン、ティム・バーバーを連れてきたのもライアンの功績。大判の判型でリリースしたことも大きな反響を呼び、これ以降年に一度の発行に。現在でも鉄板の企画。

2002

SPECIAL ISSUE VOL9 NUMBER1

精神的、身体的障害に焦点を当てた号。寄稿してくれたライターや写真家は、ダウン症や脳性麻痺など、それぞれなんらかの障害を抱えている人たちによる新たな視点のマガジン。スマートで鋭い洞察力が溢れた号になったが、同時に嫌悪感を示す人も多かった。しかし、寄稿した人々が一番喜んでくれたことが成功の証。

2003

1ST FASHION ISSUE VOL10 NUMBER6

VICEなりのファッションの切り口を決定付けた号。ファッション雑誌は数多くあるが、他の”オシャレ”なマガジンでは絶対にできない、大胆で奇妙なユーモアを持ち合わせた記事を展開。表紙はテリー・リチャードソンによる撮影、新田桂一がモデル。ファッション誌なんて嘘ばっかでしょ? 批判の記事が一個もないマガジンなんて異常だよね。

2004

WORST ISSUE EVER VOL11 NUMBER10

みんなに一発かましてやろうと、最悪のイシューを作ることに決めた。ネタも、レイアウトも写真もめちゃくちゃダサいものだらけで構成してみたんだけど、みんな驚いたみたいだね。表紙には、デイヴ・ナヴァロとマイケルジャクソン。UGGのブーツや世界中のグラフィティ、ファレルのかっこいい新作の靴などを紹介。

2005

THE 1ST MUSIC ISSUE VOL12 NUMBER13

ソマリアの都市モガディシュのグライムシーンなどを特集。また、「もうパンクな奴はいない」や、「史上最高スラッシュTシャツの衰退」についての記事を掲載した。その後リリースした『アンチ・ミュージック・イシュー』では、ボーン・アゲインストのサム・マクフィーターズに、ゲストとしてエディットをお願いした。

2006

THE 1ST FICTION ISSUE VOL13 NUMBER8

初めてのフィクション・イシュー。内容は全部フィクション!いくつものかなり短いショートストーリーで構成されている。内容は「どうしようもないクソみたいな話」「犯罪」「なんだこれ!」「ロマンス」などのカテゴリー別に紹介。基本的には人から聞いた小話の中から、お気に入りを膨らませ、記事として盛り込んだもの。

2006

THE APPALACHIA ISSUE VOL13 NUMBER11

日本ではあまり知られていない、アパラチア地域の問題に焦点を当てたイシュー。石炭資源のみに依存し、森林破壊が進み、経済が破綻した街の現在を追った。イギリスで発行したこの号では、同じような状況に置かれている都市ノッティンガムを特集するなど、それぞれの国ごとに知られていない都市を特集した号。

2007

THE GIRLS ISSUE VOL14 NUMBER1

女の子だけ特集!45人のお気に入りの女の子たちを表紙にした。昨年、女性のための女性に送る新たなチャンネル「Broadly」が始まったが、ライオットガールやフェミニスト思想など、早くから女性視点の新たな価値観の記事を掲載してきたのも特徴。

2008

NO PHOTO ISSUE VOL15 NUMBER11

写真なしのイシュー。写真の代わりに、すべての記事にイラストを掲載。フォトイシューが人気を博した中でのこの打ち出しこそ、VICEのアイデンティティーが最も表現されていると言っても良い企画。VICEが何をクールとするかが、この号の打ち出しでもわかると思う。

2009

MOMENTS LIKE THIS NEVER LAST ISSUE VOL16 NUMBER8

表紙を飾るダッシュ・スノウ。2000年最初に表紙になり、それ以降2002年にも表紙を飾る。彼のアイデンティティー、マインドは、ニューヨーク全体、そしてこの頃のVICEにも大きな影響を与えた。この号も盟友ライアン・マッギンレーが撮影した写真を使用。ダッシュ・スノウに対する追悼の意を評し再び表紙にした。

2009

THE 1994 ISSUE VOL16 NUMBER10

1994年に発行が見送られた号を2009年に再発行。時代錯誤感がたっぷり詰まったイシュー。それでもめちゃくちゃ人気を博したのが印象深い。クロエ・セビニーが飾る表紙とXガールのファッションシュート、当時のビースティー・ボーイズを収めた写真家リッキー・パウエルの『OH,SNAP!』など。

2010

THE STILL LIFE PHOTO ISSUE VOL17 NUMBER7

変化球。静物写真だけを扱ったフォトイシュー。いつもVICEと仕事をしている、お気に入りの写真家たちに、それぞれの静物画の解釈を頼み、特別に撮り下ろしてもらった号。ピーター・サザーランド、スパイク・ジョーンズ、荒木経惟、ジャック・ピアソン、ステファン・ショアー、ウォルフガング・ティルマンスなどが寄稿。

2012

THE SYRIA ISSUE VOL19 NUMBER11

シリアでの内戦が勃発したのを受けて、VICEは一号まるまるワンテーマでこの問題を扱い、現地の状況をいち早くレポートした。戦況だけでなく、アサド政権支持派と反対派、難民、祖国から逃げてきた人々、障害を負ったシリア人活動家など、様々な視点からこの内戦を伝えた号。

2013

THE FEMALE FICTION ISSUE VOL20 NUMBER6

年に一度発行されるフィクションイシュー。この号は、女性だけの文章を集めた。現代文学で最も重要で注目すべき作家に焦点を当てた。ジェーン・オウスティン、メアリー・シェリー、ヴァージニア・ウルフ、アンネ・フランクなどを体系的に紹介した記事などを掲載。

2014

SOUTH SUDAN ISSUE VOL21 NUMBER4

2011年に分離独立した南スーダン、そして内戦にまつわるストーリーだけをこの号丸々ワンテーマで綴ったもの。世界中の紛争地で取材を続けてきたジャーナリスト、ロバート・ヤングペルトンによる記事と、ティム・フレンシアによる写真のみで構成している。

2015

THE ENVIRONMENTAL ISSUE VOL22 NUMBER5

2015年の環境問題イシューは、産業革命以降の時代にのみ焦点を当てた。人間が地球をめちゃくちゃにした歴史、それを改善するために何ができるのかを提示した。昨今では世界情勢を題材にした号が人気を博しているし、面白い号が創れていると思うよ。

2015

THE MUSIC ISSUE JAPAN EDITION

8月にリリースした日本版のTHE MUSIC ISSUE。日本では久しぶりのリリースということもあり、「音楽シーンを変えた20の人、物、事」と題し、イアン・マッケイ、ウータン・クランなどのミュージシャン、政治家、レーベル、ジャンクフード、ビッチラップなど様々な切り口で、VICEのヒストリー、コンセプトなども含めつつ紹介した号。

また、4月28日リリースする「THE PHOTO ISSUE」に参加する一部の写真家の過去の記事は下記よりチェックください。

若き写真家が見る歪んだ世界vol.3 水谷吉法

若き写真家が見る歪んだ世界vol.7 Monika Mogi

若き写真家が見る歪んだ世界vol.9 石川竜一

2015-2016 渋谷カウントダウンの愚行 名越啓介

自衛隊、石垣島へ部隊配置の動き フォトレポート 名越啓介

街を歩けば棒に当たる!地方都市と政治ポスター 山本渉

若き写真家が見る歪んだ世界vol.4 山本渉

若き写真家が見る歪んだ世界vol.11 鈴木育郎

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