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糞尿後の手洗いについて

「手を洗わないで死んだヤツなんて誰もいないのに、なんで貴重な水をムダにするんだ? 俺たちはもっと水を節約すべきだろ?」
Sean Murphy/Ulrich Baumgarten; Getty Images

アリゾナ州立大学の微生物学者チャールズ・ジェルバ(Charles Gerba)氏は語る。「排泄物にはサルモネラ菌が含まれている可能性があり、尿にはジカに加え、気管支炎、肺炎、さらには髄膜炎の原因となるウイルスが潜んでいるかもしれません。便座、洗浄レバー、トイレットペーパー・ディスペンサー、個室トイレのドアなど、あらゆるところに触れ、なおかつ手を洗っていないのであれば、すぐさま何かに感染する可能性があります」

「手洗いをしないのは、シートベルトを着用しないようなものだ」。そう語るのは、手指衛生学研究者で、ロンドン大学衛生熱帯医学大学院名誉教授のサリー・ブルームフィールド(Sally Bloomfield)氏。「ほとんどの場合は、元気でいられるでしょうが、風邪をはじめ、あなたを2週間ダウンさせるノロウィルスなど、厄介ものを拾う可能性もあります」。実際に起こる確率を数値化するのは難しいものの、トイレ直後だけでなく、帰宅直後、食事前、オムツ交換後、動物を愛でた後、ゴミに触れた後、くしゃみや咳などを手で抑えた後など、要所ようしょで石けんを使って手洗いをすれば、胃腸感染症 (ノロウィルスに加え、その他の胃腸感染症も含まれる) にかかるリスクを57%減らせる、とブルームフィールド教授は付け加えた。また呼吸器感染にかかるリスクも半減できるという。