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科学技術から生まれた分身 デジタル・ヒューマン

90年代後半から取り組まれてきた「デジタル・ヒューマン」の開発。人の表情は、魔法のように繊細であり、神秘的であり、科学では到底真似できないと考えられていた。例えばフルCG映画『ポーラー・エクスプレス』(2004)。キャラクターの表情が乏しく、生気がまったく感じられなかったため、クリスマス映画としては相応しくない作品として語られている。

90年代後半から取り組まれてきた「デジタル・ヒューマン」の開発。人の表情は、魔法のように繊細であり、神秘的であり、科学では到底真似できないと考えられていた。例えばフルCG映画『ポーラー・エクスプレス』(2004)。キャラクターの表情が乏しく、生気がまったく感じられなかったため、クリスマス映画としては相応しくない作品として語られている。しかし科学の進歩と共に「デジタル・ヒューマン」は、ハリウッドにとって、切っても切れない間柄となった。そして大ヒット作「アバター」(2009)を皮切りに、その技術はとてつもないスピードで進み続け、最近では、1秒間で30フレームの表情変化が可能になった「デジタル・ヒューマン」。皮膚、瞳、皺、角膜、白目の動き、色、形。そして遂に知能まで手に入れようとしているこの「分身」は、人間の存在意義まで大きく変えてしまうのだろうか。最新の「デジタル・ヒューマン」研究に迫る。

原題:REFORM – HOLLYWOOD’S DIGITAL HUMANS(2015)