内戦
コンゴ民主共和国イトゥリ州で起きた殺戮の生存者たち
時として、記者が成し得る最善の行動は、身を引き、みんなに、各々のストーリーを各々の言葉で語ってもらうことだ。もちろん、この7名が総勢300名以上の取材対象を代表することはできない。しかし、いずれも、たくさんの生き残った仲間たちが直面した暴力と苦難の証言である。 ― ニック・タース
コンゴ民主共和国を襲った沈黙の殺戮
コンゴ民主共和国のイトゥリ州ジュグ地区を襲い、同地区の住民数十万人を苦しめた不可解な暴力は、2017年12月に始まった。ときには1日数件のペースで、パンガ、斧、弓、槍で武装した男たちによって、次々と村々が襲われた。国連によると、被害に遭った村は全部で約120。数百もの住民が殺され、数千もの家屋が破壊された。
平和を願い銃を手にした霧の中のゲリラ
2016年末、歴史的和平合意が成立したコロンビア。その1年前、最終的な和平合意に向けて、FARCとコロンビア政府軍は、停戦と交戦を繰り返していた。大義を掲げて霧の立ち込めるジャングルに分け入ったFARCの戦闘員たちは、1年後の和平合意を知らずに、どんな気持ちで銃を構えていたのだろう。2015年のレポートを発掘。
スマホの壁紙から窺う難民たちの人生
ベルリンに到着した難民の数人に、自身にとってのスマートフォンの意味を教えてもらった。ある人たちは、失った家族、もしくは離別中の愛する人のアルバム代わりとして、また単純に、ボロボロのボートで向かったヨーロッパへのナビ代わりに使用した人もいた。
コロンビア革命軍FARCの戦闘員になったフランス人女性
2016年6月、コロンビア革命軍FARCが政府との和平合意を結ぶ直前、同組織のなかでは異色のフランス女性戦闘員へのインタビューが実現した。なぜ彼女は革命軍に参加し、コロンビアとFARCの状況をどう捉えていたのか。9月26日には両陣による和平合意への署名が実現した、コロンビアの将来を占うヒントが彼女の視点には隠されていた。
薬莢のペンで署名された和平合意はコロンビアに平和をもたらすのか
フアン・マヌエル・サントス大統領とFARCのロドリゴ・ロンドニョ司令官、通称ティモチェンコは、内戦の残滓である薬莢でつくったペンを使用し、4年を費やした交渉の合意に署名した。しかし、10月2日に実施される予定の国民投票で、有権者たちが同合意を拒否する可能性もある。
ヒズボラに包囲された街の反体制派指揮官が語るシリア
2012年の夏、アブドゥッラフマンは、反体制を標榜するマダヤとザバダニで、シリア政府軍が平和的に活動する反体制団体への容赦ない弾圧を加えるのを目の当たりにし、反政府運動に身を投じる決意を固めた。