コロンビア

  • 先入観への挑戦 暴力と戦うコロンビアの女性グラフィティ・アーティスト

    2016年11月、コロンビア政府とコロンビア革命軍(FARC)が和平合意に至り、50年以上続いた内戦に終止符が打たれた。内戦では、20万人以上の命が奪われ、700万人近くが住む場所を追われた。それから1年が過ぎ、女性たちは、自らの役割を奪い返すために、ストリートでグラフィティをツールに、ジェンダー問題、人種問題、性暴力などを助長する先入観に挑んでいる。

  • ブラックメタルよりもドス黒いウルトラメタル

    MAYHEMのユーロニモスも脱帽するしかなかった、ブラックメタルよりもドス黒いウルトラメタル。麻薬戦争に疲弊した1980年代のコロンビアで生まれた、粗野で暴力的で涜神的なサウンドは、ノルウェイジャン・ブラックメタルよりもリアルだった。何が若者をそこまで駆り立てたのかをPARABELLUMのメンバーに聞く。

  • 麻薬戦争と闘った南米メタル王の軌跡

    1980年代後半のテロ時代、アンティオキア県北部にある県都メデジンは、世界一の殺人都市として知られていた。しかしメデジンはそれだけではない。コロンビアにおいて、ロック、パンク、ヘヴィメタルの中心都市でもあったのだ。それらの文化的な革命が起きていたシーンも、暴力の大混乱のなかに巻き込まれていた。

  • 平和を願い銃を手にした霧の中のゲリラ

    2016年末、歴史的和平合意が成立したコロンビア。その1年前、最終的な和平合意に向けて、FARCとコロンビア政府軍は、停戦と交戦を繰り返していた。大義を掲げて霧の立ち込めるジャングルに分け入ったFARCの戦闘員たちは、1年後の和平合意を知らずに、どんな気持ちで銃を構えていたのだろう。2015年のレポートを発掘。

  • コロンビア国民に否定された和平合意とサントス大統領のノーベル平和賞受賞

    コロンビア共和国のフアン・マヌエル・サントス大統領が2016年のノーベル平和賞受賞が決定した。受賞直前の10月2日、和平合意の是非を問う国民投票では、投票率は32%という低さであったものの、反対票が僅差で賛成票を上回り、コロンビアの先行きに暗雲が立ち込めている。

  • 国民に覆されたコロンビアの和平合意

    国民投票の衝撃的な結果により、国情は再び不安定になりつつある。

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  • コロンビア革命軍FARCの戦闘員になったフランス人女性

    2016年6月、コロンビア革命軍FARCが政府との和平合意を結ぶ直前、同組織のなかでは異色のフランス女性戦闘員へのインタビューが実現した。なぜ彼女は革命軍に参加し、コロンビアとFARCの状況をどう捉えていたのか。9月26日には両陣による和平合意への署名が実現した、コロンビアの将来を占うヒントが彼女の視点には隠されていた。

  • 薬莢のペンで署名された和平合意はコロンビアに平和をもたらすのか

    フアン・マヌエル・サントス大統領とFARCのロドリゴ・ロンドニョ司令官、通称ティモチェンコは、内戦の残滓である薬莢でつくったペンを使用し、4年を費やした交渉の合意に署名した。しかし、10月2日に実施される予定の国民投票で、有権者たちが同合意を拒否する可能性もある。

  • エル・チャポ逮捕後のナルコビジネスを牛耳る麻薬王たち

    世界随一のお尋ね者、麻薬王エル・チャポが2016年1月8日、メキシコ麻薬密売揺籃の地、シナロア州で逮捕された。現在、エル・チャポは鉄格子の中にいる。アメリカ麻薬取締局は国際的最重要指名手配犯を掲載するウェブページで、彼の写真に「逮捕済」と刻印したが、世界中に麻薬王はまだまだいる。

  • ドラッグ密輸のリーサルウエポンはコロンビア製のDIY潜水艦

    2000年代前半、より安全で確実な方法を求めたコロンビアの麻薬カルテルは、この悩みを解決する画期的な技術が開発した。自家製半潜水艇の製造である。

  • アフリカとヨーロッパを繋ぐコカイン・ロード

    ヨーロッパで消費されるコカインの大半は、飛行機でロンドン、マドリッドに到着する。ベネスエラで出会った密売人によると、カラカス発のルフトハンザ航空機には毎便、最大で100人ものコーク・ミュールが搭乗しているらしい。

  • コカインを見切り「金」に群がるコロンビアの外道たち

    2000年以降、ゴールドラッシュはコロンビア各地を席巻し、ゲリラ組織、民兵組織を率いる麻薬密売組織は、麻薬取引の損失を埋め合わせるべく、金取引に活路を見出した。金は、国内各地で新たなコカインとなった。