難民

  • エヴァ・ウッソン監督インタビュー。『バハールの涙』で描いた女の戦場。

    2014年8月3日、IS(イスラミックステート)の戦闘部隊が、ヤズディ教徒30万人が暮らすイラク北部のシンジャルに侵攻。逃げ遅れた男性は殺害、女性は性奴隷にされ、子供たちはIS戦闘員の養成所へ送られた。過酷な現実から立ちあがり、自らの尊厳のためISと戦った女たちのリアルストーリーから着想を得て、映画『バハールの涙』はつくられた。監督のエヴァ・ウッソンに話を聞いた。

  • コンゴ民主共和国イトゥリ州で起きた殺戮の生存者たち

    時として、記者が成し得る最善の行動は、身を引き、みんなに、各々のストーリーを各々の言葉で語ってもらうことだ。もちろん、この7名が総勢300名以上の取材対象を代表することはできない。しかし、いずれも、たくさんの生き残った仲間たちが直面した暴力と苦難の証言である。 ― ニック・タース

  • コンゴ民主共和国を襲った沈黙の殺戮

    コンゴ民主共和国のイトゥリ州ジュグ地区を襲い、同地区の住民数十万人を苦しめた不可解な暴力は、2017年12月に始まった。ときには1日数件のペースで、パンガ、斧、弓、槍で武装した男たちによって、次々と村々が襲われた。国連によると、被害に遭った村は全部で約120。数百もの住民が殺され、数千もの家屋が破壊された。

  • 『海は燃えている』② ジャンフランコ・ロージ監督の映画観

    『海は燃えている~イタリア最南端の小さな島』で、国際社会が抱える移民・難民問題を改めてわれわれに提示したジャンフランコ・ロージ監督。彼が撮らえ、表現する、アフリカからの移民、難民たちの欧州移住の窓口になったランペドゥーサ島の現実は、日々、新天地を求めて移民、難民が世界中から訪れる、ここ日本の現実と何ら変わらない。

  • 軍事用ハイテクカメラでの表現! リチャード・モッセによる難民危機

    アイルランド出身の写真家リチャード・モッセ。コダックのエアロクロームというフィルムを使い、赤、ピンク、赤紫の発色で描き出されたコンゴの紛争写真に続き、軍事用にも使用されるハイテクカメラを駆使した作品を手掛けた。約29㎞離れた場所からでも撮影可能なこのカメラで描き出したものとは?

  • 国境の壁をめぐる米国内の動き

    トランプ大統領が建設を計画する米墨国境の壁をめぐり混沌とするトランプ合衆国。〈国境の壁〉コンペ、フェイズ1の募集締切が明日、3月29日に迫るなか、米国各地の自治体は壁建設反対の動きを強め、建設参加を希望する企業を牽制する法案が、各地で続々と起草されている。〈恥辱の壁〉とも称される国境の壁は完成するのだろうか。

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  • ティフアナで足止めを食うハイチ難民の喜怒哀楽

    ハイチ人の多くは、まともな生活環境を求めて国外に移住せざるを得なかった。ブラジルへ移民したハイチ人は、サッカー・ワールドカップやオリンピックのためのインフラ整備の仕事などに就いていた。しかし、オリンピックが閉幕するなど、ブラジルでの生活が苦しくなったため、多くのハイチ人が米国を目指し旅立つ。メキシコから米国への入国を目指すが、ティフアナをはじめとする国境沿いで足止めを食っている。

  • 史上初の女性ハイジャッカーのはなし

    ハリドが〈テロリスト〉なのか〈自由の戦士〉なのか、という議論は、相対的にならざるを得ないが、彼女の、パレスチナへの確固たる献身と情熱に、議論の余地はない。「私はイスラム教の家庭に生まれました」と彼女。「とはいえ、狂信的な信者ではありません。私が狂信的になるのは、パレスチナとパレスチナの人々に対してです」

  • 『海は燃えている』① ジャンフランコ・ロージ監督が観た現実

    2016年2月のベルリン国際映画祭で金熊賞に輝いたジャンフランコ・ロージ 監督の『海は燃えている~イタリア最南端の小さな島~』は、イタリアのランペドゥーサ島と地中海を舞台にした迫真のドキュメンタリー映画だ。長閑に暮らす島民と、新天地を目指す移民が生みだすコントラストは、現実の不条理さを、あまりにも的確に表現している。

  • チュニジア人男性を指名手配 ベルリンテロ フォトリポート

    12月19日月曜、午後8時過ぎ、鉄骨を積んだスカニア社製のトラックが、ベルリンの繁華街で開催されていたクリスマスマーケットに突入した事件で、捜査を指揮するドイツ連邦検察庁は21日、関与が疑われる24歳のチュニジア人の男を指名手配した。

  • スマホの壁紙から窺う難民たちの人生

    ベルリンに到着した難民の数人に、自身にとってのスマートフォンの意味を教えてもらった。ある人たちは、失った家族、もしくは離別中の愛する人のアルバム代わりとして、また単純に、ボロボロのボートで向かったヨーロッパへのナビ代わりに使用した人もいた。

  • ナイジェリア北部で500万人を 飢餓に追い込んだボコ・ハラム

    2009年、武装蜂起したボコ・ハラムはボルノ州一帯を支配し、その後、隣国のチャド、ニジェールに進攻した。2015年、ナイジェリア政府は、同国北部で軍事作戦を激化させたため、食料、医療、交易を含めたあらゆる面で、同地域の住民数百万人が孤立してしまった。徐々に明らかになる惨状に、現地入りした人道支援組織は驚いている。