All photos courtesy of and copyright IPEV/PNRA
コンコルディア基地の厨房で働くルカ・フィカラ
南極調査隊員たちは、フィカラを「厨房のデビッド・カッパーフィールド」と親しみを込めて呼ぶ。彼は、イタリアのシチリア島出身で、そこにあるIPSSARホスピタリティ・スクールで5年間、シェフとして修行した。現在30歳の彼は、オーストラリア、イングランド、スペインの厨房で腕をふるっていたが、南極でシェフになるとは想像だにしていなかったそうだ。「正直、南極で仕事するなんて想像もしていませんでした」とフィカラは笑った。「宝くじみたいなものですね。スクラッチ・カードを買って、運が良ければ当たる。当ったらラッキーだけど、誰も自分が当たるとは思っていません」フランスの極地研究機関、ポール・エミール・ビクトール極地研究所とともにコンコルディア基地を管理する、イタリア国立南極プログラム(Programma Nazionale Di Ricerche in Antartide, 以下PNRA)は、1年ごとに、基地のシェフを抽選で決める。この抽選システムにより、コンコルディア基地の料理は高評価を獲ている。『ロンリー・プラネット』は「誰もが楽しめる、日曜の厳選されたワインと七品のランチは、南極いち美味」と太鼓判を押す。
ホタテ貝とエビのシーフード・クリームパイ, ねぎ添え.
Advertisement
厳選されたフレンチ・チーズと自家製パン
層仕立てのカニ, ビーツ, ポテト, ライム. イタリア, モデナ産バルサミコ・ソース添え.
コンコルディア基地の厨房で食事の準備をするフィカラ.