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365日の私小説を5分間の動画作品に。様々な土地や日常をiPhoneで撮影

イギリスの映像デザイナー、サイモン・グラハムが、2013年2月15日から翌年同日までの1年間をiPhoneで撮影し、『Val』という動画作品に仕上げた。世界各国の滞在先で歩いた風景が、音楽と共に現れる。
6.6.14

サイモン・グラハム(Simon Graham)は、イギリスを拠点に放送や映像デザインの分野で活動している。

彼は2013年2月15日から今年2014年の2月15日まで、 iPhoneを使い自らの生活を私小説のように記録し、動画に編集した。そのドキュメンタリーを『Val』と名付け、彼のサイトやVimeo(※1)にアップしている。『Val』という名の由来は、グラハムの母親Valerie Sheppardと息子の名前Leonard Valentino Grahamを合わせたものから来ている。

『Val』を再生すると、世界各国の森や海辺、街並みが音楽と共に次々と飛び込んでくる。ロンドン、ブラジル、ペルー、オーストラリアなど、撮影の舞台となったのはグラハムが送る日常と、彼が訪れた、様々な土地で出会った風景である。森を歩き、橋を渡り、人混みをかき分ける映像を見ていると、自分も同じ場所を旅している気分になる。

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この作品を撮影した1年の間に、グラハム自身の環境は大きく変化した。結婚し、作品名の元となった母親は亡くなった。新居へと移り、新しい仕事を始めた、そして息子が生まれた。『Val』を通して、私たちはグラハムの人生の1ページを共有し、さらに自らの人生をも振り返ることになるのではないか。365日のスナップ写真から構成された動画を見ると、日々の一瞬一瞬が1年となり、それが重なって一生になることが実感できる。人生を全うする間に、ある者はこの世を去り、新たな生命が生まれる。わずか5分のこの映像は、そんな普遍性について考えさせてくれる。

『Val』のロゴや映像に使われている曼荼羅のモチーフは、グラハムの365日を象徴しているとともに、普遍的な世界を表していると言えるだろう。

365日のスナップ写真

こうして出来上がったビデオを通じて、視聴者はグラハムの1年間の暮らしを、鮮明に、自らの立場で理解することができる。

サイモン・グラハムのさらなる作品はこちら

脚注:

(※1)Vimeo:2014年にスタートした、動画共有サイト。名称はVideo(ビデオ)とme(私)を掛け合わせたもので、その名の通りユーザーが制作したビデオに限ってアップすることができる。登録ユーザー数は1700万人を超えるといわれている。