先住民
顎に宿る聖なるタトゥー
1800年代、ニュージーランドが植民地化されると、マオリ族の慣習である女性の顎に施す聖なるタトゥー「モコ・カウアエ(moko kauae)」は廃れてしまった。しかし、その慣習が徐々に復活の兆しを見せている。自らの顔に「アイデンティティ」を刻む意義とは何なのか。
先住民を自殺に追い込む「開発」という名の迫害
中南米、カナダ、アラスカ、東南アジア、アフリカで、「開発」の名の下に土地を追われた先住民たちの自殺率が激増している。自殺に踏み切らずとも、栄養失調、肥満、伝染病、人種差別など、様々な問題が先住民たちを追い込んでゆく。われわれが享受している現代文明の利器は、先住民たちにとって脅威でしかないのだろうか…
ホンジュラスの先住民活動家 ベルタ・カセルスさん暗殺される
世界的に著名な先住民環境活動家のベルタ・カセレス(Berta Cáceres)さんが2016年3月3日未明、ホンジュラスの自宅で暗殺された。2015年、その活動が評価され、ゴールドマン環境賞を受賞した彼女の暗殺は、何らかの政治的意図があったのでは、と世界中の人権団体、活動家たちは疑いを露わにしている。
アマゾンを舞台にした残酷サイケデリック・ムービー『Embrace of the Serpent』
コロンビア映画『Embrace of the Serpent』(2015)。ジャングルを舞台に、真実以上の真実を描く、ヒストリック・サイケデリック・ムービー。チロ・ゲーラ監督、2015年のインタビューを公開。
石炭に呪われたナバホ・ネイションで繰り広げられる闘い
アリゾナ、ニューメキシコ、ユタ、三州にまたがるアメリカ先住民族保留地「ナバホ・ネイション」は、潤沢な資源がもたらす問題に悩まされている。なかでも石炭は、アメリカ南西部に電力を供給する発電所の動力源となり、関連産業はナバホに雇用を生み出したが、石炭の採掘と燃焼は、環境破壊、健康被害、先住民の強制退去、様々な弊害を保留地にもたらした。
ウガンダでマウンテンゴリラに土地を奪われた先住民の逆境
ゴリラ見物観光者の殺到でキソロは賑わうものの、スラムのバトゥワは極貧に喘ぎ、迷信に端を発するレイプ、ドラッグ中毒といった様々な問題に巻き込まれている。現状から脱するべく、ここ30年もの間、バトゥワは森林に戻るための闘争を続けてきた。