ドイツはブレーメン在住のヨナス・ギンター(Jonas Ginter)。彼は、ブレーメンを拠点にポートレートやルポ撮影を仕事とし、その他、ジャーナリストとして新聞や雑誌に寄稿、ドキュメンタリーフィルムの映像制作などの活動を行っているフォトジャーナリストだ。
ヨナスは、今回、6台のGoProカメラ(※1)を駆使して360度を同時に撮影した映像を公開。わずか1分程度の内容ではあるが心地良い音楽とともに、小さな地球を自転車で散策するようなユニークな映像だ。
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ヨナスは自身のウェブサイトで、思い通りの映像に仕上げるまでに2年以上の歳月を費やしたと書いている。カメラをターンテーブルに取り付け撮影してみたり、レンズ脇に鏡を付けてみるなど、様々な手法で試してみるもなかなか思うような効果を得ることができない日々が続いた。そこで1回の撮影で全周パノラマの世界を作るためには、魚眼レンズを用いることと複数のカメラが必要であることを思いつき、GoProカメラ6台を使用。GoProはアクティブなシチュエーションと相性が良いため、走りながら理想的な撮影と効果を得られることを思いついたと言う。さらにヨナスは、カメラを同時に装着できるマウントを3Dプリンタで自作。ここへ4台の魚眼レンズを水平にとりつけ、残り2台を垂直に配置させた。
こうして完成された映像はVimeoに公開されドイツ国外へ話題が拡散。ここ日本でも複数のメディアに取り上げられている(2014年4月時点)。
映像をみた時に、『ドラゴンボールZ』に出てくる界王星(※2)を思い出したのは自分だけだろうか。現在ヨナスは、この自作装置を使って360度撮影できるモチーフを募集しているそうだ。
脚注:
(※1)GoPro:アメリカ、Woodman Labs社が所有するウェアラブルカメラ・カムコーダのブランド。マウントなどに装着して撮影できる。動きのある映像の撮影に向いているため、スポーツやアクティブなレジャーなど様々なシーンで多用されている。
(※2)界王星:日本を代表する人気漫画・アニメ『ドラゴンボールZ』に出てくる星のひとつ。主人公の孫悟空に界王拳や元気玉を伝授した界王様と、猿のバブルスが住んでいるのが「界王星」。ここの星は、地球の重力の10倍あるため、登場人物の修行の場所としても使われた。