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ケトジェニック・ダイエットは百害あって一利なし?

『U.S. News and World Report』誌のダイエットランキングで、ケトジェニック・ダイエットは3年連続最下位近くにランクインし、他のメディアもこのダイエット法に異議を唱えはじめた。2020年、ケトジェニック・ダイエットはついに絶滅するだろうか?

by Hannah Smothers
18 February 2020, 7:00am

Lauri Patterson via Getty

『U.S. News and World Report』誌が年1回発表しているダイエットランキングで、人気爆発中のケトジェニック・ダイエット(通称:ケト・ダイエット)が3年連続、最下位に近いランクをつけられた。これは医学誌や政府が発表したデータ、健康/栄養の専門家たちの意見をもとにつくられたランキングで、少なくとも2018年版のランキング以来、ケト・ダイエットは最下位、またはそれに準じる順位をつけられている。それでもひとびとはこのダイエット法に則ってたんぱく質と脂肪を摂取しまくり、炭水化物を抜いて、結局身体を壊している。

ケト・ダイエットは、身体を強制的に〈ケトーシス〉状態にすることから始まる。すなわち、炭水化物由来のエネルギー源がないため、優先的に脂肪を燃焼するようになる状態だ(当然、そんな負荷を無理やり身体に与えなくても、脂肪を燃焼することはできる)。ケトーシス状態になるために、ケト・ダイエットは主に脂肪からカロリー摂取をすること、適量のたんぱく質を摂ること、1日あたりの炭水化物摂取量はリンゴ1個分に抑えることを提唱している。複数の研究によると、この食餌療法はてんかんの持病がある子どもや、糖尿病患者にとって有効だと判明しているが、健康体のひとがこのダイエットを試すことは推奨されていない。

「三度目の正直」ということわざが正しければ、これまで3度もランキング最下位に沈んでいるケト・ダイエットを試すべきじゃないことは確かだ。しかし、いくら医師や科学者が警鐘を鳴らしても、ケト・ダイエットは良くない、という叫びは結局空高くへと吸い込まれ、消えていってしまう。今年1月5日(Vitamin Shoppeにより提唱された〈全米ケト・デー〉)に公開されたCNNの記事は、「身体の専門家にことごとく否定されているダイエット法が、ここまで人気なのはなぜか?」という決定的な疑問を投げかけ、こう説明している。「ケト・ダイエットのファンたちはすぐに体重を落とせるという短期の利益にばかり目を向け、長期的なリスクの可能性を考慮していないからだ、と専門家は語った」。同時期に公開された『New York Times』の記事では、アメリカ栄養士会(Academy of Nutrition and Dietetics)のスポークスウーマン、ホイットニー・リンゼンマイヤーが、このダイエット法がここまで人気なのは、米国が「炭水化物嫌い」に陥っているからだと指摘。また同記事でも、ケト・ダイエットが身体にもたらす長期的な悪影響(例:循環器系疾患のリスク増)の危険性を専門家が説明している。

ケト・ダイエットは、他の厳しいダイエット法に比べると楽しく、気軽にできると思われがちだ。なぜならチーズ、ステーキ、ハンバーガーのパティも食べられるから。それは確かに最高だ。しかし、ケト・ダイエットで推奨される炭水化物の摂取量(1日20グラム以下)は、身体にも良くないし、長続きしない、とイェール大学疫学研究センター(Prevention Research Center)の創設者/センター長のデヴィッド・カッツはCNNの取材に答えた。一般的に推奨される炭水化物の摂取量は、1日あたり225〜325グラムだ。1日20グラム以下という極少量しか炭水化物を摂取しない新米ケト・ダイエッターたちの多くは、〈ケト風邪〉と呼ばれる体調不良を起こす。これは、ケト・ダイエットが身体にとって相当な負担になっていることを示すサインだ。

数々の専門家、メディアが注意を呼びかけてきたケト・ダイエット。今やその悪影響に疑問を挟む余地はない。もっと健康的なダイエット法は他にもある。トレンドに流されず、身体にいいダイエット法を自分で見極めよう。

This article originally appeared on VICE US.

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