透明人間になりたい、おそらく誰もが、一度は思ったことがあるだろう。身体にボディペイントを施し、都市の風景に紛れた自分の姿を撮影した写真集『Hiding in the City(都市に隠れる)』で注目を集めた中国人作家、リウ・ボーリン(※1)。
Hiding in London No.2 -Charing Cross.
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Hiding in London No.1 -7 July Memorial. Images cortesy of Scream Editions.
Hiding in London No.3 -Underground Escalators.
彼は現在、英国通貨をモチーフにした作品を制作している。作家とかねてより交際のあったThe Creators Projectのディレクター、ジャック・ニューマンはこのプロジェクトに参加し、その感想を次のように語っている。「みんなの視線が僕に向けられているのに、そのみんなが僕のことを消したい!と思っているのは、なんだか変な感じだった。でも次第に、自分はただのキャンバスで、この景色の中に消えていきたいと思うようになったんだ。」
リウ・ボーリンは街の風景と人間の関係性について、次のように述べている。
「気付かない間に、街の景色は変わっていく。人類はそんなに早く進化出来ないのにね」
人間が生きるスピードと社会が動いていく速度は必ずしも一緒ではない。作品に写ってしまう妙な人間の存在感は、生身の人間が社会とかかわり合うときに生まれる摩擦みたいなものかもしれない。2015年に発売される写真集が楽しみだ。
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