Chicago(シカゴ)+Iraq(イラク)=Chiraq(シャイラク)
オールドスクールでは、Chi-Town(シャイ・タウン)と呼ばれていたシカゴの呼称も、現在ではこのスラングが一般的になっている。その所以はシカゴの治安の悪さ。2011年と2012年にシカゴで殺害された年間死亡者数が、イラクやアフガニスタンに派兵された米兵の同年の死亡者数を上まったことから名付けられたもの。特に貧困層が多く住むシカゴ南部における治安の悪化と犯罪率の高さは大きな問題となっており、スパイク・リーの新作映画、その名もズバリ『Chi-Raq』でも、厳しいシカゴの現実が描かれている。(日本公開は未定)
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そんな状況に呼応するように生まれたのが、「Drill Music(ドリル・ミュージック)」。暴力や殺人をテーマにしたこのギャングスタ・ヒップホップ・スタイルは、10代からのティーン・エイジャー・ラッパーを中心に盛り上がっており、アトランタの「トラップ・ミュージック」同様、世界各国のシーンにも大きな影響を与えている。
いかにしてドリル・ミュージックは支持を集めたのか?暴力、殺人、ギャング抗争との関係は?そして犯罪都市シカゴの未来は?『noisey ATLANTA』でもお馴染みの突撃メガネレポーター、トーマス・モートンがシーンに迫る。
第二回は、前回同様チーフ・キーフ(Chief Keef)を中心に、彼の従兄であるフレッド・サンタナ(Fred Santana)、日本人のDJ KENN、ギャング出身のMGS、そして若干14歳にしてスターへの道を歩み始めたヤング・トレル(Yung Trell)が登場。更に「アンチ・チーフ・キーフ」を掲げる一派にもインタビュー。
原題:noisey Chiraq Ep 2 – Welcome to Chiraq:Keef in NYC / Chiraq’s New Kids(2014)