Yuichi Abiko
Behind the MASK 田名網敬一 記憶の集積から生まれる異界.02
現実と虚構、フィクションとノンフィクション、リアルとバーチャルなどとカテゴライズし、どちらかひとつの世界だけで、何かを表現しようとしても、人間も世界も何も捉えきれないのではないか。そんなカテゴライズされた二元論から脱出することで、表現の世界は、あてもなく広がるのではないだろうか?
Do you see anything? 田名網敬一 記憶の集積から生まれる異界.01
強い色彩や目を惹くキャラクターなど、表層の印象しか情報を処理できないほどのパワーを持つ作品。しかし、そこだけに捕らわれてしまっては、何も見えてこない。 田名網敬一は、何を描こうとしているのか? 全3回に渡り、その世界を探る。
国士舘大学応援団にみる 〈昭和〉根性論
昭和の美徳は、今や過去の話。賛美された価値観が、批判の的となっている。大学の応援団では、昭和を象徴するような物事が、巻き起こっていた。思わず笑みが出てしまうほどのヤバいエピソードを聞いた。しかし、その伝説のすべては、人間にとって〈悪〉だったのだろうか。
人間のはく製をつくらない理由。はく製職人が語る死生観
東京都世田谷区経堂に、はく製と向き合い50年以上になる職人がいる。〈ハセガワはく製〉長谷川芳隆に、日本人とはく製、はく製を手掛けるきっかけ、外国のはく製、技術の伝承、はく製職人としての誇り、を聞いた。 ペットをはく製にする、人間ははく製にしない。常に死について考えざるを得ない職人は、何を想い生きるのか? 心なしか、長谷川芳隆と自身が手がけたはく製が、似ているように感じるのは気のせいだろうか?
路地裏と中年女装者。女性写真家が追う〈女装放浪記〉
50歳をむかえ、女装をはじめるひと。結婚生活を営みながら、女装するひと。女装に目覚めた、男らしい格好をしていたゲイ。日本に暮らす中年の、様々な女装者の肖像。
築地に後ろ髪を引かれる者たちへ!! 築地市場の年代記
2018年10月11日、豊洲市場が開場した。築地市場が役目を終えてから、わずか4日という短期間での移転となった。しかし、83年間も続いてきた築地に対して、語り尽くせない想いを抱える人々も大勢いるだろう。そこで、築地の歴史が詰まった書籍『築地市場クロニクル完全版1603~2018』の著者、福地享子に話を聞いた。築地が歩んできた道のりとともに、築地最終営業日のフォトレポートをお届けする。
築地で働くヒーロー!?築地を愛する男が語る〈築地フィッシュマーケットブルーズ〉
ターレーに乗り働く日々。築地で過ごした37年間の空気や想いを歌う男がいる。そんな彼が、豊洲市場への移転に伴い、何を思うのか?築地で働く男の1日を追いながら、築地、豊洲、ブルースについて聞いた。
築地市場は、本当に終わったのか?
2018年10月6日。築地市場が83年間にも及ぶ役目を終えた。と思いきや、豊洲市場への移転の準備や、閉店作業など、数日経っても、まだまだ築地は稼働していた。10月11日、豊洲市場が開場した。果たして、築地は、いつまで動き続けているのだろうか?
〈愛〉について。アレック・ソスが語りかける写真表現
〈愛〉とはなんですか?写真集『NIAGARA』の復刊に伴い、アレック・ソスが問いかける現代社会における〈愛〉のカタチについて、改めてインタビューを敢行。写真という言葉を発しないメディアを用いて、観るものの内に何を呼び起こすのだろうか?
ヤクザ、女装、歌舞伎町…。 星玄人が描き撮る〈人間の血〉と〈街の血気〉
ヤクザ、女装した男性、薬物中毒者など、新宿歌舞伎町を中心に撮影した作品がおさめられた写真集『口笛』。写真家、星玄人が、この作品を通じて、何を表現したのか?インタビューを敢行した。
サッカーシューズから派生した adidas SAMBAの予期せぬ飛躍
1950年、戦後間もない西ドイツで生まれたアディダスのSAMBA。戦後の混乱のなか、このサッカーシューズが西ドイツ社会で果たした役割とは?そして、音楽やファッション、スケートボードなど、サブカルチャーと結びつき、ストリートファッションのクラシックとなった所以を探る。
自衛隊の危機03―憲法9条2項とアメリカ合衆国―
これまで〈不適切な人物たち〉が自衛隊に浸透している実態、そして、いわゆる〈ネトウヨ〉を招いた制服組の不満と焦りを紹介してきた。第3回では、彼らの発言を文官たちにぶつけたレポートを紹介する。そして、そのような事態が起きてしまう根幹の問題について考えてみたい。