
100均で店員さんに間違われました。エプロンもしてなかったし、そういう格好ではなかったのに「便箋コーナーはどこですか?」と訊かれました。ちょっとショックだったのですが、じゃあ、どこの店員さんに間違われたら嬉しいのかを考えてみました。セレクトショップ、お洒落カフェ〜、お洒落バ〜、とかとか? すげえ考えた結果、プロ野球のコーチに間違えられたら嬉しいですね。でもユニフォームを持ってないから、春季キャンプの臨時コーチとかですね。
日々の生活の中で、私たちはたくさんの人たちとすれ違います。でもそんなすれ違った人たちの人生や生活を知る術なんて到底ありません。でも私も、あなたも、すれ違った人たちも、毎日を毎日過ごしています。これまでの毎日、そしてこれからの毎日。なにがあったのかな。なにが起るのかな。なにをしようとしているのかな。…気になりません?そんなすれ違った人たちにお話を聞いて参ります。
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綾乃(あやの)さん 27歳:会社員
本日はよろしくお願いします。
こちらこそ、よろしくお願いします。
綾乃さんは、お友達の推薦でお越しいただきましたが、綾乃さんも そのお友達である菜緒子さんを推薦されていまして。お互いに推薦しあうという新しいシステムです。
はい。なんだかすいません(笑)。
その経緯を教えてください。
私はこのコーナーが大好きなんですけど…
ありがとうございます!
まわりに誰も読んでいる人がいなかったんです。
ああ…
でもある日、学生時代からの友達である菜緒ちゃんと、WEB媒体の話をしていたんです。そしたらこちらの話になりまして。「私も知ってる! めっちゃ好き!」って。
菜緒ちゃんったら!!
それで、どっちがインタビューされても面白いですし、推薦しあったら、採用確率も上がるんじゃないか? って。そんな感じで応募したんです(笑)。
ありがとうございます。ちなみに菜緒ちゃんからの推薦メールは読みましたか?
いいえ。
では、ここで読ませていただきます。
〈見た目はバブルかフラワーチルドレン! 前世はイタリア人か、マーメイド! 中身は、とてつもなく真面目で、人の悪口を言わない、自立心旺盛な今時珍しいタイプのミレニアルズ。共通の友人を介して知り合う前は、なんだか怖そうな子だなあ…と思っていたのですが、話した途端にそのギャップにやられました!〉
…………。
あれ? 綾乃さん、ちょっとウルっと来ちゃってます?
…すいません、私すぐに泣くんです(笑)。PVとかでも泣いちゃうんです。
〈とても優しい子で、いち度も会ったことのないのに、私の愛猫のインスタグラムアカウントのNO.1ファンで居続けてくれました。今も私の猫トークを飽きずに聞いてくれる、懐の深い人です〉
…ありがとうございます。…とても嬉しいです。
どっかのタイミングで、菜緒ちゃんにも出てもらいますので、そのときは泣かせましょうね。
泣いてくれるかなぁ(笑)。
さて綾乃さん、ご職業は?
PR会社に勤めております。
おお、かっちょいい。何のPRをされているんですか?
様々やっております。フェスから飲食系、コスメ、ホテルなどまでやります。
綾乃さんは、どんなPRをしているんですか?
最近でしたら、日本に初上陸したチョコレートのブランドですね。
どこの国のチョコですか?
フランスのチョコです。
やはり最初にそのチョコを食べるんですか?
はい。
それで他のチョコよりも「美味い!」って?
私はそんなにチョコを食べているほうではないのですが、それは本当に美味しかったですね。
〈霧の浮舟〉と食べ比べました? あれは相当ですよ。
比べてはおりませんが、本当に美味しかったです(笑)。
PRのお仕事って、どこがゴールになるんですか?
案件にもよりますけど、これくらいメディアに取り上げてもらいたい、雑誌に掲載してもらいたい、取材を受けたい、などがクライアントさんのご希望になるので、それが達成したらゴールになります。
露出度ってことですね。チョコの売り上げは関係ないんですか?
基本的にメディアに出るところまでがうちの仕事です。もちろん、店舗さんとの打ち合わせもやります。実際に売上まで結び付いたらいいですから。
PRのお仕事は長いんですか?
今月で3年目になりました。
お忙しいですか? 朝も早いのでは?
うちは10時からです。夜の方が遅いかもしれませんね。定時は19時なんですけど、普通に終電の週もあります。記者発表会とかパーティーもやっているので、そういうイベントとかがあると、忙しくなりますね。
お身体は大丈夫ですか? ガッツはありそうですよね。
そうですか(笑)。
歯も綺麗ですし。
ありがとうございます(笑)。仕事を始めて体力はついたと思います。

綾乃さん、ご出身はどちらですか?
文京区です。母親の実家の根津で生まれました。
おおー、谷根千っ子ですか!
でも幼稚園は亀有で、小学校からは千葉の柏です。
じゃあ、メインは柏ですか?
はい。小1から高校卒業まで、ずっと柏でした。
柏シティ・ハードコア! KxCxHxCですね!
なんですか、それ?
あれ、知りません? ヌンチャク。〈都部ふぶく〉。
お店ですか?
いえ、音楽シーンです。
(カメラマン:宮本さん)はい、ヌンチャク。
KxCxHxCとは関係ない小学生だったんですね。どこで遊んでました?
柏駅のほうで、プリクラを撮ったりしていました。柏マルイが全盛期で、VAT館というギャル館もあったんです。マルイって、〈オイオイ〉のマルイですよ。
はい、わかっています(笑)。
〈COCOLUU〉ってわかります?
そこは、わからないです。
ブランドなんですけど、そのVAT館に入っていたんです。いまだったらダサいショッパーなんかが、すごく私たちのなかではステータスだったんですよ。でも今はもうなくなりました。
ヌンチャクは、kamomekamomeで、今もやってますよ!
そうなんですか。
スポーツとかはしていなかったんですか?
ずっと競泳をしていました。
お!〈水泳〉じゃなくて〈競泳〉とは! 結構、本格的にやっていたクチでは?
そうですね。背泳ぎをやっていたのですが、ちゃんと選手になるためのコースにも通っていました。辛いとは思いつつ、泳ぐのは好きでしたね。ですから、中学もちゃんとしたプールがあるところに受験して入学しました。
ああ、中学受験したんですね。
受験は親の意思だったんです。地元の中学がヤンキー校で、卒業式にパトカーが来るようなところだったので(笑)。あと、2回受験するのも面倒臭かった。ですので、中高一貫校に入学しました。
どちらの中高一貫校ですか?
理系大学の付属校です。共学なんですけど、〈男3:女1〉くらいの割合でした。
そこでバサロを続けたんですか?
いえ、水球を始めたんです。
あらまぁ、どうして?
競泳部もあったんですけど、隣で水球部が練習していたんですね。競泳って、自分との戦いじゃないですか。自分をどれだけ追い込めるか? みたいな。ちょっと、そういうのに疲れていた部分もあったんです。
それまで水球には興味があったんですか?
いいえ、まったく。考えたこともなかったです。水球自体そんなに有名じゃなかったですし、ほとんど知らない競技でした。
吉川晃司は、知ってます?
知っています(笑)。
日本代表でしたからねぇ。私はそこで水球を知りました。でもアレって、立ってないんですよね? 下でバタバタしてないといけないんですよね?
そうなんです。プールとして2メートルくらいの深さがないと公式戦ができません。
どんなルールなんですか?
基本的にはハンドボールと一緒なんですけど、両手でボールをつかんではいけません。片手でつかんで片手で投げるんです。
持って泳ぐ分にはガンガン泳いでもいいのですか?
はい。でも結局途中で取られるので難しいんですよ。
1ゲーム何分くらいやるんですか?
8分を4回とかやります。あいだにちょっと長い休みがあったり、コートチェンジがあったり。
ずっとバタバタしてるのなんて、人間は可能なんですか?
練習の成果です(笑)。
強い水球部だったんですか?
いいえ、弱かったです。1チーム7人が必要なんですけど、ギリギリで組めるくらいのチームでした。ただ私は、中3くらいから、千葉県の選抜チームにも行っていたので、そっちのチームで練習などをしていました。
すごいじゃないですか! 成績も良かったんですか?
高校時代だと、2個上の先輩は、ジュニアオリンピックで準優勝しましたが、私たちの代は4位とかです。
それでもすごい。じゃあ、中学時代は恋愛どころではなかった?
そうですね。学校は男の子が多かったんですけど、私の性格上、友達みたいな感じばかりで。
どんな性格なんですか?
サバサバしているので、女の子と同じ感覚で男の子とも話していました。
男子はそう思っていませんよー。サバサバっていうのが1番罪なんですよー。
本当に忙しかったというのもありますけど(笑)。

高校でも水球は続けていたんですか?
はい。でも水球をやりすぎて、本当に勉強をしていなかったんです。普通に留年もしかけました。親には「たいしたことないよ」なんて騙していましたけど(笑)。
でも水球を一生懸命やっていたんですよね? 手嶋さんは、パチンコとか麻雀とかでダブりましたよ。だから冨嵜さんはエライ!!
いえいえ。結局それでもできる人はできるし、できない人はできないですから。だから私はダメ人間でした(笑)。
でも、そこまでやっていたら、スポーツ推薦とかもあったんじゃないですか?
うーん、やっぱり練習は大変なので、大学ではやりたくなかったんです。それに将来を考えたとき、コーチだったり、体育教師になったりするじゃないですか。それはマジで無理。中高の体育教師がクソだったので、そこに憧れはありませんでした。
クソですか(笑)。どんな風にクソだったんですか?
理不尽なんですよ。中学生の言い訳みたいになってますけど(笑)。
例えば?
「ちゃんと制服を着ろ!」っていうくせに、自分はジャージだったり(笑)。
アハハ!
当時は、本当に意味がわからなかった。異様に厳しいし、しかもバイアスがすごいから、目をつけられると、他の人よりも厳しくされたりもするんです。本当に嫌でしたね。

勉強はしない。水球も辞めた。じゃあ、どうされたんですか?
本を読むことはすごく好きだったので、勉強をしなくても国語の成績はよかったんです。学年のランキングにも入るくらいだったので、どこかの文学部に行こうかな? と考えていました。でも本当に勉強をしていなかったので、現役時代は全落ち。ランクがすごく低い大学も落ちまくりました。
それで、浪人生活ですか?
はい。それも二浪したんです。一浪目も勉強したつもりだったんですけど、レベルが上がらなくて。でも二浪目は、今でも胸を張れるくらい頑張りました。ずっと勉強で座り過ぎて、痔になっちゃいましたから(笑)。
痔の告白まで! ありがとうございます!
予備校って自習室があるんです。
あ、まだ痔の話、続けますか(笑)。
その自習室は、本人がずっといれば勉強していられるんですけど、30分以上席を離れてしまうと、荷物をどかされてしまうんです。ある日、トイレに行きました。でも、痔だからウンコが出なくて。
ウンコ、ウンコ!!
痔と便秘で本当に辛くて。30分経っても出なかったので、トイレで泣いたという最悪な思い出があります(笑)。
可愛そうですけど最高の話ですね! で、どうしたんですか?
「もういいや」とパンツを履いて戻りました。何も進まないから。
確かに、そこでは何も進みませんね(笑)。でも痔になるくらい勉強して。
はい、受かりました。
どちらの大学に入学したんですか?
慶応の文学部に入りました。
すごい! よかったですね。
受かってなかったらヤバかったですね(笑)。
どんな勉強をされていたんですか?
西洋史学を専攻しました。以前は、世界史とか、暗記系の勉強は嫌いだったんですけど、浪人してから好きになりまして、歴史をやりたくなったんです。
サークル活動とかは?
英語のスキルを上げたい気もあったので、国際交流的なサークルに入りました。留学生と日本人でトークしたり、季節ごとにイベントをやったり。みんなで高尾山にも行きましたね。
楽しそうじゃないですか。じゃあ、恋の国際交流は?
そうですね。大学生になってからは、何人かとおつきあいしているんですけど、私、あまり他人に興味がないみたいで。「好き」っていわれから、つきあうのが多いですね。
自分から「好き」っていうのは、なかったんですか?
もちろん、自分から好きになる人もいたんですけど、絶対につきあわないような、性格が全然違う人が好きになるんです。好きな人に対して、マンガみたいな憧れを抱いているのかもしれませんね。私が好きになる人は、絶対に自分に合わない人。だから、そのパターンは止めて、好きっていってくれる人とおつきあいしようと。
でもそれじゃ、本当に好きな人じゃないでしょう?
でも、別に好きじゃなくても、人って一緒にいられるじゃないですか。
そうかなあ(笑)。
一緒にいたらわかってきて、好きになるパターンもありますし。
まあねぇ(笑)。
そうやってやり過ごしていました(笑)。
やり過ごしていたんですか(笑)。じゃあ、どんな男性から「好き」っていわれました?
そうですねぇ(笑)。1年間イタリア留学していた時期がありまして…
あ! 菜緒ちゃんも〈前世はイタリア人〉って、いってましたよね!
それは関係ないですけど(笑)。それでイタリア人の彼氏ができました。
向こうからアプローチされて?
はい。それでつきあいました。
なんてお名前ですか?
ステファノです。ああ、超懐かしい(笑)。
上は?
グルミニです(笑)。
ステファノとは、どうやって知り合ったんですか?
留学先の大学の子です。
やっぱりイタリア人って情熱的なんですか?
そうですね、本当に感情が豊かなんですよ。そして、すごく嫉妬深い。キレやすいんですよね(笑)。クラブに何人かで行ったとき、別のグループの友達もいて、そこの男の子が私にちょっと話しかけただけで、ナンパと勘違いしてブチ切れたり。
ステファノはマッチョなの? スタローンみたいなイタリア系?
いえ、まったく(笑)。そこで殴り合いの喧嘩が始まって、私はそれを止めようとしたら、はめていた指輪が飛んで無くなった事件もありました。
ステファノったら。じゃあ、綾乃さんが日本に帰るとき、彼は相当悲しんだのでは?
いえ。彼も私が1年だけってわかっていましたし、結構、その辺はドライでしたね。私も最後の1ヶ月は、日本の友達も遊びに来て、イビザとかで楽しんでいましたから。そのまま消滅みたいな感じでした(笑)。
綾乃さん、元々は、どういった人がベストなんですか? どんなタイプがお好き?
典型的なマッチョなイケメンが好きです(笑)。
シチリア系のスタローンか、やっぱり!
いえいえ(笑)。でも結局はバラバラですね。
ちなみに現在おつきあいしている方はいらっしゃいますか?
いいえ。この3年くらい好きな人も彼氏もおりませんよ。

そしてイタリアから帰国。そろそろ就職活動モードですか?
はい。でも就活システムも向いていませんでしたし、厳しかったですね。
と、いいますと?
経歴が変過ぎたんです。二浪で、更にダブるとかいませんでしたから。
え? ダブったんですか? それじゃ手嶋さんと一緒ですよ。
いえ、留学は1年間休学して行ったんです。イタリアの大学は経済系で、ジャンルが違うので交換留学というシステムが取れなかったんですね。ですから完全に休学して、私費で留学したんです。
そうだったんですか。
二浪のダブり、しかも女だったので、就活では結構いわれました。特に文学部には二浪の学生なんていませんでしたし。
現役で大学入学した人と比べると…
はい。私は3つも歳が違うんです。
では、現在の会社は、どのような経緯で入社したんですか?
友達の紹介です。ただその前に、大学時代にも、現在の仕事に通じるローンチパーティーとかに出入りしていた時期がありまして、そこで知り合った方が、ファッション系のPR代理店を紹介してくれたんです。その会社で、大学卒業前から週3とかでインターンを始めて、卒業後も半年くらい働いたんですけど、ちょっと合わなかったんですね。就活の闇をひきずったまま働いているような感じで。悩んでいたら、今の会社に別の友達が紹介してくれたんです。
なるほどー。
就活していた時期と、前の会社にいた時期は、本当に自律神経が乱れすぎて、偏頭痛もヤバすぎて、病院で薬をもらうぐらいキツかったんです。でも、今の会社に入ったら、治りましたね。
よかった、よかった! じゃあ今の会社は楽しいですか?
はい。もちろん大変なこともありますけど、ストレスは本当になくなりましたね。
綾乃さん、お休みの日は何をしているんですか?
それがあんまりなくて(笑)。趣味がないのが最近の悩みです。寝るのがすごく好きなくらいで(笑)。
ゴロン、ゴロンしていると(笑)。
はい(笑)。あ、最近引っ越したんですけど、そこはテラスが付いているんです。私は日光浴っていうか、日焼けをするのが好きなんです。
わかります。こんがりされてますものね(笑)。
ベストはビーチなんですけど、海は遠いじゃないですか。面倒臭がりなので、早起きとかして出かけるのも好きじゃないし。電車も好きじゃない。
菜緒ちゃんは〈マーメイド〉とおっしゃっていましたよ。やっぱ海に行かなきゃ。
いえ、海は遠いです。海に行くために早起きするのはおかしい。
まぁ(笑)。
だからテラスでのんびりします。それが趣味ですね。おばあさんみたいですけど(笑)。
おばあさんは、テラスでこんがりしませんよ(笑)。
確かに(笑)。
最後に、今後やりたいこと、将来の夢を教えてください。
今は旅行がしたいですね。そして将来的には、日本から脱出して、1年中暖かい国に住みたいです。
1年中日焼けできるところ? どの辺がいいんですか?
バルセロナですね。2回行ったんですけど、すごく好きなところです。あとはキューバとか。まぁ、具体的なプランはありませんので、夢というか、憧れですね。
では、せっかくなので、菜緒ちゃんへのメッセージをどうぞ!
菜織ちゃんにはすごく感謝しています。菜織ちゃんは、お嬢様なんです。おしとやかなお嬢様なんですけど、違う視点から意見とかアドバイスを私にしてくれるんです。本当に嬉しい。心から感謝しています。
綾乃さん、またウルっと来ちゃってます?
…いえ、ホント。…大丈夫です(笑)。

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